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光の誘惑  作者: 鼻歌大好き身長、小さいな
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先輩に

ソフィアは、ルーカス様とアラン様と一緒に、体育館に集まって「ラックス魔法学院」の案内と授業日程の話を聞いている今年、入って来た新入生の様子をこっそり見に来ている。今年は、新入生全員が「貴族」だったが、高位の者はいないらしい。しかし、ルーカス様とアラン様のそれぞれの家が繋がっている家はあるらしく何人かルーカス様とアラン様それぞれから教えてもらった。ちなみに、今年の「貴族」たちは魔法の力が弱く入試の成績でも去年のソフィアと、ルーカス様とアラン様の世代よりかなり低かったらしい。

  ルーカス「ソフィアちゃんどう?」

ソフィア「みんな可愛いね」

ルーカス・アラン「ふふふ」

アラン「ソフィアちゃん、何か言われたら俺たちが守るからね!」

ルーカス「うん!」

ソフィア「アラン様、ルーカス様、ありがとうございます」

アラン様は、新入生の魔法の力が弱いとは言え、ソフィアが気にしているかもと考えてそう言ってくれた。ほんの少し気にしていたソフィアだったがアラン様の言葉とアリス様の事を思い浮かべて(どうにかなるかな)と思った。


   今年の入学式。ソフィアとビクトリアは、在校生として白シャツに青のネクタイに青ジーパンと茶色いマントそして、とんがり帽を被って、1年生と先生の後ろすぐに2年生として参加していた。壇上には、去年の対抗戦で優勝し、6年生による投票で選ばれたソフィアの姉のナンシーが生徒会長に、ソフィアとビクトリアの幼なじみのノアが副会長として生徒会のメンバーと一緒に座っていた。ソフィアは、その様子にため息をつく。姉の優秀さ、そして、魔法の力も申し分ない事は分かっている。だからこそ、魔法を使えない自分が惨めだった。ナンシーが生徒代表としてマイクの前に立つ。

  ナンシー「みなさん初めまして!「普通」出身者として初めて生徒会会長となったナンシー・リドルです!この魔法学院では、もちろん「魔法」を学びますが、その学びに必ずしも魔法が使えなくても良いのです。自分の使える「魔法」の力に惑わされずしっかりと学んでくださいね。

       1年生のみなさん、ようこそ!「ラックス魔法学院」に!」

ナンシーは、妹のソフィアを鼓舞するためにそう言った。ナンシーの歓迎の言葉の後に、先生とお調子者のルーカス様とアラン様が剣を掲げて新入生を歓迎したが、新入生は、生徒会長のナンシーが「普通」出身で、「魔法が使えなくても良い」と言った事に戸惑っていた。一方のソフィアは、マイクで話すナンシーと目が合い、ナンシーの言葉に少しだけ勇気をもらった。とは言え、まだ学院でわざわざナンシーと会いたいとは思わなかったのだが。


  ナンシーの言葉を消化出来ていなかった1年生たちは、ソフィアがアリス様とやり合っている姿を見て納得する事が出来た。自分たちの1学年先輩に「普通」出身者が2人にて、2人とも成績優秀で、成績1位の「普通」出身者は「魔法を使えない」事は噂になっていた。

  アリス「逃げんなー!」

ソフィア「そんな事、言われましてもー汗」

成績2位の公爵令嬢、アリス・クレ様アは、大きな舞踏会で会い、恐がっていた。ソフィアとのやり合いで強い「氷魔法」保持者である事も分かった。しかし、そんなアリス様も運動神経抜群のソフィアには押され気味だった。いくらアリス様が国行を振ってソフィアに「氷魔法」を攻撃してもソフィアは軽々と避けてしまい、前進し、最後は、ブロードソードでアリス様の国行をアリス様の手から弾いて地面に落としてしまった。ソフィアは姉の言葉を1年生の目の前で証明してみせた。これにより、1年生たちは翌日の授業から自身の「魔法」の力を高めるだけでなく「魔法」・「歴史」などの勉強にも力を入れ、ソフィアのような動きが出来るようトレーニングをする生徒まで現れたのだった。

  ソフィアとアリス様のやり合いを生徒会室から見ていたナンシーは、ソフィアが国行を拾ってアリス様に渡しながら、アリス様に笑いかけている様子を見て微笑んだ。

  ナンシー「ソフィア。ソフィアなら大丈夫だよ」


  こうして、ドタバタと忙しなく、しかし、久しぶりに友達と会えて喜び、友達と楽しみながら、ソフィアとビクトリアは、他の同級生たちと「ラックス魔法学院」の2年目を迎えた。ソフィアは、何かと突っかかってくるアリス様と仲良くなりたいと思っている。同部屋を解消したビクトリアとシャーロットは仲良くなることが出来るのだろうか?さて、2年目はどうなるのだろうか。ソフィアは久しぶりに「ラックス魔法学院」の大浴場にオリビアと一緒に浸かりながら少しだけ楽しみになっていた。

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