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光の誘惑  作者: 鼻歌大好き身長、小さいな
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寮の部屋

   いよいよ2年生になるのだが、ソフィアとオリビアの部屋と違いビクトリアとシャーロット様の部屋は変わらず凍てついた空気が流れていた。お互いに話すこともなければ挨拶さえ無いのだった。ビクトリアは、アリス様によって散らかった荷物をアラン様に助けてもらって片付けている際に睨みながら通り過ぎたシャーロット様の事が許せず、シャーロット様は、シャーロット様でアリス様みたいにアプローチする事はせずずっと2人の事をシカトしているし、いまだにソフィアの物を隠したりしている。そして、お互い同室の相手の事が大嫌いだ。だから、寝る以外ではそれぞれ部屋にいないようにしている。お風呂の準備などで、たまたまドアで鉢合わせしてしまうとお互いに睨むのだった。

  ソフィア「えっ⁉︎」

  なので、ビクトリアはソフィアにシャーロット様と別々の部屋にして1人部屋にする事にしたことを伝えた。ちなみに、1年時ではアリス様が入学して早々に1人部屋にしていた。

ビクトリア「だから、ソフィーは私の部屋に遊びに来やすくなったよ」

ソフィア「あー、うん…。」

ソフィアは、オリビアと同室で非常に仲が良いので、ビクトリアとシャーロット様が部屋でどんな様子かを知らない。ただ、自身の物を隠すのがシャーロット様な事は知っているが、それは(仕方ない)と諦めているのだが、少しだけビクトリアがシャーロット様と同部屋でい続けない事には否定的な気持ちがあったが、ビクトリアの嬉しい言葉に飲み込んだ。


  同部屋を解消するためには、2人でマザー・カーターに言いに行かなければならない。2人は、前後と距離を空け、マザー・カーターと対面している時も真ん中にすごい空間をあけながらマザー・カーターと話をしたのでマザー・カーターは苦笑いをした。

  マザー・カーター「よろしいのですね?」

ビクトリア「絶対にシャーロット様とは嫌です!」 シャーロット「絶対にコイツとは嫌です!」

マザー・カーターはため息をついた。同部屋は、お互いに助け合うために成績や性格を見て作っている。ソフィアとオリビアなら、ソフィアの成績とオリビアの優しさから一緒にされた。ビクトリアとシャーロット様は、ビクトリアの頭の良さとシャーロット様の貴族でも高い地位からお互い助け合ってもらいたく同じ部屋にしたのだが、お互いに頭の良さと貴族の高い地位が裏目に出てしまったようだった。そして、2人の「絶対に嫌だ!」と言う事は表情などからも見て取れたのでマザー・カーターは2人の同部屋の解消を承諾した。でも、早くシャーロット様から離れたくて、承諾をもらって走っていったビクトリアとゆっくりと部屋を出ていくシャーロット様の後ろ姿を見ながら、マザー・カーターは2人が仲良くなって後悔しないかだけ心配だった。


  ビクトリアは、新しい部屋を聞いてすぐに少ない荷物をまとめてシャーロット様に挨拶もせず新しい部屋に引っ越した。シャーロット様はそのまま同じ部屋を使うのでビクトリアが部屋を出てすぐにビクトリアが使っていた二段ベッドの下に服や資料を置いたのだった。ビクトリアの新しい部屋は、ソフィアとオリビアの部屋のすぐ隣になった。

  ビクトリアが新しい部屋に引っ越したその日。ビクトリアが部屋の真ん中でくつろいで本を読んでいるとお風呂上がりのソフィアがふわふわした声でビクトリアの名を呼びながらビクトリアの部屋に入って来た。

  ビクトリア「いらっしゃい」

ソフィアは、ビクトリアの膝に頭をつけて寝転がってしまった。ビクトリアは、呆れながらも笑ってソフィアの髪をといて、その後、頭を撫でた。ようやくビクトリアは、「ラックス魔法学院」の部屋でゆったりする事ができた。ソフィアがそのまま寝る前にお風呂場の洗面台で髪を乾かしていたオリビアがビクトリアの部屋に来てソフィアを抱き上げて部屋に戻って行ったのでソフィアが風邪を引く事はないだろう。

  こうして、ビクトリアは食堂ではなく部屋で宿題を出来るようになった。たまに、ソフィアもビクトリアの部屋で一緒に宿題をしたりするようになり、お風呂後はのんびり「普通」2人で過ごしている。ちなみに、シャーロット様の部屋にはたまにオリビアが顔を出すようになり、2人は1人部屋となり満足した。

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