小旅行?
姉の見送りで見た事はあるが実際に馬車に乗るのはこれが初めてなのでソフィアは乗った時からずっと落ち着かず外の景色を目を輝かせながら見ていた。そんなソフィアを落ち着かせながら、ソフィアは(旅行感覚なのだろう)とビクトリアは思っていた。その通りでソフィアは、自分が合格するとはこれっぽちも思っていなかった。何故なら、「ラックス魔法学院」は、貴族の名門校として知られ[普通]出身者で入れている者は強い魔力を持っている者だけだ。また、ビクトリアは鼻が高く[貴族]に見劣りしないし、赤髪ロングでもあるのに対して、ソフィアは自分の容姿はそれ程、いや全くもって自信が無い。そもそも鼻は高くないし髪は茶髪ロングで[普通]出身者そのものの顔なので、どちらかと言えば出来れば魔法学院には入りたくないのだ。何より自分は魔法の知識が少しあっても一切、使えず木刀なので今回の試験は自分の知識を試すためだけに行っているのだった。
とは言え、初めての馬車は楽しく知らない景色を見られるので旅行としては最高だった。
ビクトリア「お願いだから座りながら跳ねないでー汗」
ソフィア「無理~♪」
…ビクトリアは、ソフィアの母のように手を焼いている。