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光の誘惑  作者: 鼻歌大好き身長、小さいな
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怪しい影

いよいよラックスへ帰ることになった3日目。ビクトリアが外の空気を吸いにクレア公爵別荘邸を出た時だった。右手がズキッといたんだかと思うと激しい痛みが襲ってきて、あの科学道具を用いて実験をしていたおじさんがやって来ると立っていられない痛みとなってしまったが脳が危険信号を出しているのでどうにかフラフラしながら痛みを堪える。しかし、おじさんがビクトリアの方へ近づいて来るともう耐えられなくなり腕を抑えながら地面に座り込んでしまった。そのおじさんがビクトリアに手を差し出す。

  おじさん「私のもとへ帰って来なさい」

脳は危険を知らせるが痛みから解放されたくて、ビクトリアがおじさんの手を取ろうとした時だった。

ソフィア「メレンゲ先生!」

ソフィアが屋敷から出て来たので、メレンゲは手を引っ込めた。ソフィアは、ビクトリアの前に立ってビクトリアの視界からメレンゲを見えなくしてくれたのでビクトリアの痛みは少し消えた。

ソフィア「あの時、気づかなかったけど…貴方は、ヨーゼフ・メレンゲ先生ですよね?」

メレンゲ「そうですよ〜」

ソフィア「申し訳ないのですが、トリちゃんがつらそうなのでお引き取り願いますか。」

メレンゲ「…「光魔法」を取り戻した貴方には勝てない。」

ソフィア「はい?」

メレンゲ「では帰るとしましょう。」

ソフィアの言葉に素直に従ったメレンゲだったが、最後に不敵に笑ってビクトリアに手を振って行った。

メレンゲが去り、ビクトリアの痛みは無くなったが、息が荒れ芝生に汗が落ちた。

  ソフィア「大丈夫?」

ソフィアがしゃがんで右手を掴んだので見るとビクトリアの右手から大量に血が出ていた。

ビクトリア「…あの日みたいに…すぐ消え、ソフィー!汗」

ソフィア「ん?」

ビクトリア「血が…」

ソフィア「あらら」

ビクトリアがどうにか冗談を言おうとソフィアの顔を見るとソフィアも左頬からビクトリアほどではないが血が滴っていた。ソフィアも痛みに耐えながらメレンゲと対峙していたようだった。それなのに平然を装うソフィアの頬をビクトリアは撫でて血を拭ってあげた。


  ソフィアとビクトリアは、屋敷外の隅にあるホースを使って、血を流すと傷は残っていなかった。顔を見合わせてホッとしたが、無邪気に笑うソフィアが愛しくなってビクトリアはソフィアを抱きしめた。

  ソフィア「わっ汗トリちゃん?汗」

ビクトリア「無茶しないでよ。」

ソフィア「うん。」

しばらく抱き合ってから、ソフィアとビクトリアは、屋敷の中へ戻って、みんなと朝ご飯を食べた。

ソフィアとビクトリアは、元気にみんなとラックス魔法学院へ帰っていった。

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