命が生まれる
さて、そんな春休みのできごと。
ソフィアとビクトリアの実家があるオルシュウレアンでは久しぶりに赤ちゃんが生まれることになった。ソフィアとビクトリアも楽しみで春休みにオルシュウレアンに帰ってから赤ちゃんの親を手伝い、力仕事なんかもした。
そうして、いよいよ赤ちゃんが生まれるという日に、ソフィアは、魔法学院から勝手に持ち出した箒に乗って、小さな街の外れにいる産婆さんを呼びに行き、驚いて怖がり、ソフィアにしがみついた産婆さんを妊婦さんのもとに連れて来た。ソフィアとビクトリアは、村の女の人と一緒に妊婦さんを応援した。
ミア「オギャー」
ソフィアが産婆さんを連れて来て数時間後。「ミア」と名付けられた赤ちゃんが元気に泣き声をあげた。ソフィアとビクトリアは、顔を見合わして喜んだ。大人陣も喜び、ソフィアとビクトリアの母親はミアのお母さんを労っていた。そんな時。ソフィアの顔の前に手紙が飛んできてミアの寝ている顔の前に行くと鶴の形になってミアの顔の周りを飛んだので大人陣はのけぞってしまった。
ソフィア「姉のナンシーからですね
ミアちゃんを守ってくれますよ」
ミア母「ありがとう」
その後もソフィアとビクトリアは、赤ちゃんをずっと見ていた。ソフィアは、赤ちゃんがかわい絡優しく微笑んでいた。ミアが指を握ってくれた時はとても喜び気をつけながら頭を撫でてあげた。ビクトリアもミアにいろいろ教えてあげようと考えていた。
夜明け近くまでミアの様子を見ていた2人は先に子どもだけで家の方に戻っていた。
ソフィア「可愛かったね」
ビクトリア「そうだね」
貴重な体験をしたソフィアとビクトリア。「貴族」として身を引き締め直した同級生のみんな。そうして春休みは終わり、いよいよラックス魔法学院の最後の年が始まる。




