『放何故崩無の日常茶飯』
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007
言言言言乃波と帰路を共にするのは恐らく初めてだったと思う。
なら何か聞いておこうか。道中無言は余り良くないと思う。私はいいけど言言言は気まずいと思うしね。
何気ない会話。g何気ない会話か…。
「そう言えば~言言言は何処住んでるんですか?」
と、聞いていないと思って聞いた。なんで聞いていなかったのだろう。
忘れていただけなのだろうか。それとも興味も関心もなかったのだろうか。多分それが一番有力だろう。何気ない会話をしなければ出なかったのだから。
「嗚呼。あの。一宮。尾張一宮から来てるよ。」
ほう。意外だ。意外も何もないか。
尾張一宮は現在名古屋市から約20キロ離れているところだ。
因みに私は名古屋市西区在住だ。名古屋の端っこ。
清州市の隣。名鉄名古屋本線と名鉄犬山線の東枇杷島駅の近く…とかいわれても一般の人じゃわかんないな。地元民じゃないし。
「方面的に同じだね。」
ずっと通っていたけれど一度も見なかったから(名古屋の人口を舐め過ぎである)逆方面なのかなとか勝手に思っていたけれど大雑把に見れば同じ方面だなあという気付きをした。尾張一宮と言い直したから名鉄じゃなくてJRなのかもしれない。そらそうか。その方が早いし、新快速で一駅である。あと名古屋で乗り換えて地下鉄に乗ったのならそら見つけられない。7時、8時は朝ラッシュ。混雑状況は平日3時の比ではない。いつも乗るのだけれど通学時に椅子に座れた試しがない。
手すりか、吊革。
椅子に座れたのなら奇跡である。それは言い過ぎか。
でもこれは大都市に在住する者の宿命であると言える。要らないのだが。
それでも大阪メトロの御堂筋線とか東京の山手線よりは混んでいない。一回だけ東京の朝ラッシュを体験したのだが、酔うってレベルじゃあない。吐く。病気になる。
慣れればいいのだろうが、そんなことはない。東京に住まない限り。
「うん。名駅までは同じだね。」
そんな言葉を言言言はかけた。
名駅。これは名古屋駅の略称だ。名古屋民は名古屋○○となると、名〇となる法則がある。今まで出てきた名鉄は名古屋鉄道である。名古屋港は名港となる。そうなるのだが、ナゴヤドームはナゴドになるという例外も存在するので一概にはいうことは出来ないが。
まぁナゴヤドームがナゴドはちょっと略し方に不満はあるが。
「名ドー」では駄目なんでしょうか。とも思っていたけれど、2021年1月1日に「バンテリードームナゴヤ」になっていた。じゃあ「バンドー」じゃないか。坂東。こちらに頭の中で変換されてしまった。人生ずっとナゴドだったからわざわざ変える。必要もないか。
大体、私一人だけが「バンドー」と言っていたら変な奴が定着してしまう。それは困る。言言言には劣るが優しい奴で売っているのに。不名誉にもほどがあるな。
とそういうことを考えながらに言言言と地下鉄駅に通ずる階段を下る。
そしてmanaca定期券で改札を通る。この「ピッ」っとする感覚はいつやっても好きだ。
ホームに出て名古屋市営地下鉄の駅はなんだかトイレのタイルに似ている。トイレのタイルかここのタイルかの問題を出題されたなら解ける気がしない。
まぁどうでもいい。
階段を下る最中に列車が来た音が聞こえた。
走った。これを世間では駆け込み乗車というのだが、都会の人間は一度や二度と言わずに何回もあるでしょう?直ぐ列車は来ると思うけど急げば乗れる。
目の前で列車を逃すほどに、余裕がある人間はこの現代であれば珍しくなってきたからな。
言言言が先に乗り込んで、その次に乗り込もうと思った。
けれど、私の目の前でドアが閉まった。嘘だろっ!
列車が出発した。私の乗っていない列車が。
凄い音を立てて走り出し、その音が聞き取れなくなる頃にはもう絶望はしていない。元々していなかったのかも知れない。そういう境遇が山の様にあるからもう慣れた。
慣れる程にいい人生を送っていない。
「LINE」と通知が来て、言言言から「災難だったね。また明日。」と送られてきた。
普通の人ならば、「乙www」とか送るだろうが、言言言はそんなことはしない。
だから好感が持てるんだよ。
さて、ほんの少しだけ不意にも出来た。
この何もすることのない時間が出来てみればなんだかお腹が空いていることに気付く。
今日は今日は食べて帰ろうか。そうと決まれば母にLINEでも入れておこう。
良し…。なに食べようかな。と最初に寿司が思い付いたのだけれども昨夜パック寿司を食べたんだ。11貫500いくらかの奴を。
なんでなんだろう。なに食べたいと聞かれたのなら寿司とか拉麺とかが直ぐに思い当たるのは何故か。不思議だ。日本人共通ではなかろうかと思う。
寿司を二日連続で食べるのは余り進まないので拉麺にしよう。
拉麺。最近インスタント麺しか食べていない。
最近のインスタント麺は凄いらしい。もう味は完全に再現済みだが、店の雰囲気は再現出来ない。店の雰囲気は拉麺の美味しさに少なからず関係しているだろうからな。
えっと。一蘭とか、天下一品とかここらあたりで言うならスガキヤ。有名処しか思い当たらないが…。
あっ。台湾拉麵にしようか。
あの辛い拉麺。結構に食べ続けている拉麺だからな。一番好みの拉麺だと思う。
食べたいものがちょうど決まった頃に列車到着のアナウンスが流れた。
台湾拉麵は名駅に行けば何かしらあるだろう。
列車が到着しドアが開いたときに
「赤福が食べたい」と言う衝動に駆られた。(赤福は自分が一番好みだろう食べ物だ。なんかついつい食べてしまう)口ににも出してしまったようだ。人の視線が痛い。まぁそんなものに気にする程に私はヤワじゃない。だからそのまま乗る。
今や赤福は名古屋土産と化したが実際には伊勢土産(そうパッケージに表記されている)なのだが、美味しければ何でもいいのだろう。
名駅で拉麺食べて帰りに赤福を買って帰ろう。(帰るかな?)
これで今日は終わりだ。