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少女黙示録  作者: 狩川藍
03『自分のことは他人がよく知っている。だって世間は君を表面でしか見ていなく、それが全てだからだ』
23/43

『放何故崩無は病気である』

006

「新種の病気にするんですか?」

「そう。理解できないものは理解できる尺度ではからなければならない。そうだろう。感情が少し減る。んー。半減。二分の一。くらいかな。になる病気、疾患。そう理解した方が理解が追いつきやすい。病気が発見されても対処の方法が分からないものだって沢山ある。原因不明の人間的機能の欠落なら対処不可能に思えてしまうだろ?」

「いや、でもそんなことしていいんですか?」

「多分いいだろう。精神病気という設定でね。精神病の定義は妄想、幻覚、まとまりのない会話、行動、現実検討が著しく障害される疾患だよ。いけるでしょ。公式認定はできないけど。元々単独で、放何故ちゃんにも言わずに勝手にやってることなのだし当然だけどさぁ。で、そんなことはいいとして、閑話休題で、その性質?症状?よくわかんないけど病名は名付けた。名前も分からない病気にかかってんのはいやでしょう?何かの病気だけでは処理はしないよ?得体知らずでも、なんか病名があるほうがマシでしょう。だからだよ。まぁ適当だよ?でも少し考えて一周してしまった節はあるけども…。センスを疑う発言だったらごめん。今謝るからさ。ごめん。それはきいてからか。センスはうちでは結構あると思っているんだけども。世間的な認識ではどうだろうか?分からないけどもー。」 

と躊躇って躊躇って話を長引かせる。そこに水を刺して、

「ささっと言ってもらってもいいですか?」

とやや目上には不躾な物言いをする。

でも、このまま続けられると長時間話が足踏み状態になるのだ。ループもする。以前から話していてそうだった。自身がない時に限ってそうなのだ。だから、仕方ない。

そう促すしか無かった。

「まぁ。そうだね。自分から時間がないと言っておいて何してんだってね。こう躊躇うとかえって期待感が自ずと高まるしね。えっとね。烏有己崩無症候群。もう放何故ちゃんの名字変わったから放何故崩無症候群かな…。」

と言った後私の顔を伺う。じっと目詰める。

「ちょっと、ちょと。そんな顔し無いでよ。うちにセンスが皆無で、崩壊的で、どうしようも無いみたいじゃないかっっ!!」

普通なら感じ取れ無い私の思っていることでも比愛病先生は読み取っくる。普通なら何思っているのか分から無い奴で終わるのに、これが洞察力に長けた人間なのだろうか?恐ろしいとも思うだろうな。

まぁいいとして、実際その命名はちょっと、どころでは無いがかなりにネーミングセンスを疑う。自分で結構あるとか豪語していたのに。だから想像以上には酷さは無いだろうと考えていたものだが、いざ聞いてみると酷いものだ。逆のセンスはあるのかもしれない。

て言うか…。

「患っている人の名前を付けるのは少々嫌悪されるでしょう?」

「でも、放何故ちゃんは嫌悪しないでしょう?」

「まぁそうですけど」

「しかし、まだ決まった訳じゃ無い(仮)だ。もっといい名前があれば申し付けてくれ。」

「大丈夫です…。それは…。」

いや、そんなこと言われても反応しずらい。私にネーミングのセンスなんてあるわけがない。

「大体。スペイン風邪、今のインフルエンザね。そういうのみたいに発生した地域の名前からとっているのだから、それの人版があってもなんら不思議はないだろう。多分。うん。オッケー。」

「いや、真実はアメリカ人が発生元で感染が広がり各国が隠蔽したけども、スペインが情報を民間人にばら撒いてスペインが発生元だと誤認されただけでしょう。」

「なんで知っているの?」

「そして、人版とか言ってますけど、病気に人の名前がつくのは発見した人の功績を讃える意味と医学者に病気発見の意欲を引き出すためだったでしょう。」

「えっ?なんで知ってんの?」

「出来る奴に教えてもらったんです。まぁとにかくこんなの言うのあれですが、暴論で自分のセンスの無さを正当化しないでください。」

「クリティカルヒットッッ!!」チーン。

と言う効果音が聞こえそうなくらいに胸を痛めたようだ。

喜劇的にぶっ倒れている。泡も吹き出してる。わざとらしい。

でもまぁ。矢張り自覚していたか。

「まぁまぁ。それはいいじゃないか。」

涙目になりそーな。実際はなっていないが、そんな震えた声で言いながら立ち上がる。

「ともあれ放何故ちゃんは放何故崩無症候群を患っている。それはもしも、治療法が見つかったとしても治療し無い法がいいと思うのだよ。放何故ちゃんは自分自身のことだから人一倍理解しているのさ当然だとは思うが君は不幸が過ぎる。そんな状態で元の感情、我々と同じくらいの感情を取り戻したらどうだろう。」

それは簡単なことだ。

ヒヤリともせずに流暢に言う。

「自殺でもするんじゃないですかね。」

「うちもそう思う。人間幸せがないと生きる理由なんてないだろう。辛い辛い人生なら死にたい限りだ。メンタルの弱い人間なら尚更だ。だとしたら、放何故ちゃんの無感情とはいか無いまでの感情のなさは防御なのだよ。不幸的進化。進化によって手に入れた賜物だよ。おそらくね。それが一番有力な仮説だね。だから変な風に消さ無い方がいい。大変なことになる。そうなると、何かなんなのかを知るだけになるかもね。」

それはそうだ。環境に適応しようとして変えた部分だ。急に温度が低くなった環境に合わせようとして低体温になり、それを元々の体温に強制的に戻すようなことだ。死んでしまう。当たり前だ。

「と、一通り話したかな。結局は何も分から無い。ただ強引に病気と言うことでの解決。解決すらなってい無い。けど話しておこうと思った。理由は聞か無いでおくれ。」

と言って「ふー。」と溜息をついてから、懐からダイソーのセロハンテープがついたライターを取り出した。

そして煙草に火をつけ

「ちょっと一服。あっ吸っていい?」

そう聞いてきた。

あれ?私と接触するのはかなりまずいと言っていなかったか?そんな時間なさそうなのに。




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