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少女黙示録  作者: 狩川藍
02『非日常でもいつも通りに振舞えるのは凄いというより寧ろ恐怖だ』
17/43

『放何故崩無、音なる方へ』

008

彼女は単純に音がなったので音のなる方に向かった。赤ちゃんの様だ。

その音を聞き、私は大体名古屋駅桜通り口だろうなと推測した。

新調した服は少し動きずらいが、(主に靴)まぁ時期に慣れる。それも私なら、一つ微動だしにしないエスカレーターを登り切った頃にはもう、元々着てたのではないかと言うほどに慣れてしまっていた。物凄い適応力である。

そりゃぁ服の心地なんて考えも感じもしない『二分の一』だ。どうでもいいとしか思っていない。

それよりも爆発音の方が気になっていた。

早急に確認すべく、歩行ペースを上げていく。

四捨五入で小走り。

二つ目のエスカレーターを上がり切り、駅のコンコースに出た頃にさっき感じた推測を深めた。

「あっこれはJRタワーの方だろうな。」

JRタワーは「円死光」の中心だったはずだ。この目で倒れてくるのを見たのだ。間違うはずがない。

ではそこにそんな重要なところに何があるのか。何がいるのか。あの爆発音はなんなのか。そう考える。

でも、見た方が早いと、思考を直ぐに止める。

百聞は一見にしかずと言うのだし。

どんどんと、近づくと何か巨大な浮上する正方形の青色の機器らしきものが見えた。

分からない。

分からないの一言に尽きる。それ以外に思いつく節が見当たらない。

その機器の下に人影?人が見える。結構な遠距離から見ているからまだ潰れていて顔も確認できていない。

誰だ?もしかして「円死光」を引き起こした人物か?災害だと世間では言われているのに。その理論が吹っ飛んでしまうよ?

て言うかそもそも何故首謀者が現地に赴くのか?

考えすぎか。

歩く。歩いて迫る。小走り。小走りで迫る。

迫り、人の姿がはっきりとしてくる。

あっあれ?

それは見覚えのある顔だった。

特徴的な服。

そして久々だった。

声をかける。

比愛病(ひめや)先生?」

そうやって私の命の恩人と半年ぶりに再開してしまった。

なんてタイミングの悪い。


009

彼女、放何故崩無の長い長いプロローグは終わりを告げた。

それはなかなかないことだろう。

大多数の人々はプロローグで終わる様な人生もあるのだ。

不幸なものは物語に登場し、幸せなものは夢の中。

普通なものはそれらに憧れを抱く。

そうなると一番の不幸者は普通なものかもしれない。

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