故郷
私とリナはスキルを切って地面に寝そべる。
「ええ、降参よ。ナルさん」
「あの〜、さん付けやめてくれない?」
「わかったわ、ナル」
私とリナは笑い合う。
私は空に手をかざしてふと思う。
お父さんはこの果てしなく続く空の上で見守っててくれてるのかな?そうだとしたら嬉しいな。
あー、お母さんはどうしてるんだろう?生きているかな?たまには顔出しに行こうかな?うん、そうしよう。もし、死んでたとしても、もう闇を彷徨わない。
「ねえ、リナ。私達と旅をしようよ。魔女討伐までさ」
「魔女を討伐したあとは?」
「お金をうんと貯めてどこかで平和に暮らしたいな」
「いい考えね」
「ちょっと、二人の世界に入らないでくれる?」
「そうですよ!僕らもナルに着いて行きますよー!」
「ふん、悪くないなそれも!」
「素敵な仲間を持ったわね」
「その一部にリナもいるけど?」
「ありがとう、今日はどこかに泊まりましょうか?」
「そうだね」
私達は近くの町の宿に泊まって一夜を過ごした。
「ん〜、いい朝だ」
私が朝、目を覚ますとカイが外にいた。3年前もこんなことあったな。カイも強くなったものだ。
「カイ、相変わらずだね」
「いや〜ナルにはまだまだ追いつけませんけどね」
苦笑いを零しつつカイは剣を振る。
「次の町なんだけどさ」
私はカイと後から起きてきた皆に次に行く町を説明する。
そして何日か経って
「久々ね」
「うん」
「ここがナルとヒナの故郷ですか」
「広いな」
「兄さん、ソワソワしないの」
「ここが私の家だよ」
私の家は特に何ともなかった。
お母さん、生きてるかな?
「ただいま〜」
私は恐る恐るドアを開く。
中は薄暗く人の気配は無い。
ただ、タンスの上に昔の私と今は亡きお父さんと生死不明のお母さんが写った写真が置かれていた。
「懐かしいな」
私はふっと笑みを零す。
「いいよ、ゆっくりしてってね」
私は皆を置いて本棚がある所に向かう。
「ここの本も今となっては古びて見える」
私は本棚にしまってある本を指でなぞる。
「ごめんねって」
私が皆の所に戻るとお母さんがいた。生きていたんだ!良かった。
「お母さん、久しぶり」
「ナル〜〜!」
お母さんは私を見て抱き着いてきた。
「わぷっ!?」
少し足がモタつく。
「良かった、お父さんが死んじゃったからナルまでいなくなってたらどうしようって」
「大丈夫だよお母さん。私は死なないよ」
「いつまでここにいられるの?」
「明日にはたつかな?」
「そう....」
お母さんは悲しそうに俯く。
ごめんね、長居したら離れたく無くなっちゃうから。
でも、いつか全てが終わったらここに戻って来るよ。
それまで、生きていてね




