【閑話】事実
私達は順調に旅を進めていた。
しかし、旅の途中で衝撃の真実を聞かされる。
「なぁ、そういえば知ってるか?」
情報源は町の人の話し声からだった。
「クエスト冒険者いるじゃん」
「あー、ハルさんだよな?あの人、強いよなー!憧れる」
「でも、魔女に殺られたらしいぜ?」
その言葉に私達は凍りついた。
「おい、貴様!」
「ひっ」
リツが町の人の胸ぐらを掴む。
「リツ、話してあげて!」
「ゔ、ごほごほっ」
「何するんだ!お前!」
「ごめんなさい、で、一つ聞かせて下さい」
「何だよ」
「その、おと....ハルさんが」
「ああ、俺だって風の噂だ。信じていない」
「だったらあまり風潮しないことね」
「ヒナ、剣を仕舞って」
「そうですよ!こんな所で騒ぎを立てたら!」
「行こう」
私達はこの町から離れ、道を歩いていた。
「でも、本当にハルさんが死んでたら」
「やめろ、カイ」
「す、すみません」
「大丈夫だよ。お父さんだよ?」
「そうよ、ハルさんよ」
私達は少し重い空気と共に足を次の町へと運ぶその時。風が吹き荒れた。
「あら、こんな所で会うなんて....」
バイオレットの髪色にマゼンタレッドの瞳
「ルイナ....」
「うふふ、安心して、今は戦ったりしないわ。アタシは報告に来たの」
「報告?」
「そう、アナタの父である【ハル・ブライト】」
「?」
「アタシの手で殺したわ」
「!!」
気が付けば足が手が勝手に動いていた。
転生後の私のお父さんを殺した仇と本能が言った。殺さなければならないと本能が言った。私の目的は長生きだと本能が言った。
だが、目的なんて今はどうでもいい。魔女を殺すただそれだけだ。
ブンッと剣を薙ぎ払う。
「あら、好戦的ね」
「別にそういうのじゃないよ。ただ、殺さないと、って」
「あら、怖いわね」
「許さない。アナタは何人もの命を奪った」
「なに、あれ」
「あ、あれは」
「なんだ、カイ」
カイが怯え、膝まづく。
「あれは、スキル"勇敢なる転生者"が変化したスキル"暗黒の転生者"」
「何よ、それ」
「闇堕ちした転生者や冒険者が発動するスキルです。ただ、所持スキルが"勇敢なる転生者"と"最強の冒険者"を保持する者が発動します」
「....」
「黙りは怖いわ」
「....」
私は黙ってルイナに近づく
「(速いわね)」
ルイナは私の剣を弾く。
「今は戦う気なんて無いのよ」
と言い残し姿を消した。
私は剣を仕舞い、歩を進める。
「行くよ」
私は冷たい声と冷酷な目で仲間に声をかける。




