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私には....誰にも

キンッキンッと剣が弾き合う音が耳に響く。


体が軽い、心が軽い!


「楽しそうね」


「お節介な仲間のおかげで....」


私とリナさんは剣を押し付け合いながら睨み合う。


「けど、楽しいだけじゃ私には勝てない!」


パァンと私の剣を弾くリナさん。


「はぁぁぁっ!」


「ウィンドストーム!」


ブァッと追い風が吹く。


「くっ!」


リナさんの足は風圧に止められる。


「はぁぁっ!」


「!」


リナさんは私の剣を避ける。


「やっぱりハルさんの娘さんだけあって強いわね」


「それは、どうも」


「それとその強さと頭の良さは前世に関係するのかしら?」


「どうでしょう?英才教育を受けてた身とは言え、小一で生涯を終えた者ですから」


「それは、お気の毒に!」


ビュンっとリナさんが私に斬りかかる。


「思ってなさそうですが」


私はリナさんの剣を受け止める。


「凄いわね、リツの妹」


「そうだな、俺もビックリだ」


「ナルさんだって負けてませんよ」


「そろそろ本気で行くわ」


「....お手柔らかに」


リナさんはスキル、最強の冒険者を発動する。


「ついてこられるかしら!」


「つ!」


速いっ!リナさんは音より速く私に斬りかかる。


数秒遅れて音がやってくる。

これは、音よりもリナさんよりも私が速く動かないといけない。


わかりやすくするとこんな感じ?


音〈リナさん〈私


これは少し難しいかな。

音よりも速い物体より速い物体って何?光か何か?


「それじゃ、答えは一つ」


リナさんが斬りかかる前に私が仕掛ける!


「はぁっ!」


あ、やば。

少し防御が遅れた私は宙に浮く。


追撃を仕掛けるようにリナさんが追いかけ、踵蹴りを入れる。


「うっ」


私は地面に叩きつけられる。


「っ〜!」


「ナル!」


「ナルっ!」


「ナルさん!」


最強の冒険者、チートスキル過ぎない?


「あなたは強い、でも私には届かない」


「....」


「私の勝ちね」


「あははっ」


「?」


「いや、すみません」


「何がおかしいの?」


私は腹の底から笑いが止まらなかった。


だって、ここまで差があるのはお父さん以外いなかったから。


「私には誰にも圧倒出来る力はそこまでない。でも、考えるのは得意みたいだから!」


「何、言って」


リナさんは剣を構え、警戒をする。


「だから」


私はスッと立ち上がり


「これからも考えて勝てるよう頑張ります!リナさ.. リナ!」


私はブァッとオーラを放ちオッドアイになる。


スキル、勇敢なる転生者!

勇敢なる転生者の発動条件は窮地に立たされること。


心から負けたくないと思った時、初めて発動されるスキル。


「リナは知らないだろうね」


「何を?」


「魔法が自由自在に練れること!」


「!?」


私は炎魔法を個体にして剣の形へと姿を変形させる。


「さっきの"私の勝ちね"ブーメランでお返しするよ」

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