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今のナルさんは馬鹿で一番弱いです

「あなたの新スキル、"勇敢なる転生者"」


....?何故、リナさんがそれを?


「どうして、リナさんがそれを知っているんですか?」


私は疑問に思ったことをそのまま質問にした。


「あなたのお父さん、ハルさんが魔女討伐に行く前に聞いたわ」


なるほど、お父さんが....


「それと魔女を討伐できるのはなんの関係が?」


「3000年前にもナルさんと同じ、転生者がいたの....その人が魔女を封印したわ」


「私と同じ転生者?」


「ええ、今は流石に生きていないけれど。きっとあなた達転生者は魔女を倒さない限り永遠にこの世界に転生させられる」


「....」


魔女を倒すまで....か


「そう、なんですね。では、リナさん明日、剣を交えましょう。リツが気絶してしまいましたし、一度宿に戻って明日発つことにします」


私は踵を返し宿に戻る。


「本当にいいの?」


ヒナが私に質問をする。


「いいのって?」


「ナル、あの人に勝てるの?」


「正直分からないけど、やってみるしかない」


「負けたら?」


「勝ち負けとかは関係ないよ。また、強くなればいい」


「ナル、自分の目的忘れてないでしょうね?」


「勿論」


「じゃあ、無意味に」


「無意味じゃないよ。自分よりも強い相手と戦ってそれを吸収して強くなる」


「ナル....」


「ナルさん!」


私とヒナの話が一区切りついた所でカイが声を上げる。


「あの、僕と勝負してください!」


え?どういう流れで?

私は理解出来ず頭に疑問符を浮かべていた。


「ぼ、僕に勝つことができなかったら明日のリナさんとの対決はやめてください!」


「いや、なんで?」


「今のナルさんは少し考える時間が必要です!」


「どういう....」


「ナルさんはお父さんにハルさんに負けてから何かを焦っています!それではいつもの冷静で強いナルさんじゃなくなって、僕たちの....あ、足手まといになります!!」


カチンと私の中で何かがぶつかった。


へぇ、言ってくれるじゃん。

前までラムットに遊ばれてたくせに!


「いいよ、すぐに終わらせるから」


私は立ち上がってカイに剣を向ける。


「喧嘩なら外でやってよ」


ヒナが呆れた声でドアを開ける。


「いつでもいいですよ」


カイが挑発をする。

私が剣を振るのは風が吹くのと同時だった。


キンッと剣がぶつかる音がする。 


「空よ我が呼び声に応えよ!サンダーボルト!」 


カイが私の剣を受け止めた詠唱を唱える。


雷鳴が鳴り響き私めがけて稲妻が落ちてくる。


「くっ」


私は稲妻を避け後退する。それを読んだカイが追撃を入れに来る。


「っ!」


私は剣を盾にしてカイの攻撃を防ぐ。


「へぇ、カイ。強くなったね」


「リツさんと修業してますから」


「ウィンドカッター!」


「っ!」


カイは風の刃を左へ避ける、私はすかさず蹴りを入れるがカイはしゃがんで回避する。


そして、カイは蹴り上げた私が次の体制に入れないのを確認して詠唱を唱える。


「海よ我が呼び声に応えよ!ウォーターボール!」


「うわっ」


顔面に水魔法をかけられ視界が見えなくなる。


「はぁぁぁぁっ!」


バキッと私にカイのパンチが決まる。私はその衝撃で吹っ飛ぶ。


「くっ」


急いで体制を戻すがそこにはカイの剣が私の喉元に来ていた。


「今のナルさんじゃ、僕にも勝てないです」


「....」


「勝負あり、ね」


ヒナが呟くといつの間にか目を覚ましたリツがやって来た。


「それはどうかな?」


「リツ、目が覚めたのね」


「ああ」


「それはどうってどういうこと?」


「奴は俺と再戦して大会の話をした時妙なことを言っていた」


「?」


「アイツ、大会の説明を聞いてなかったんだ。だから順番制だということを知らなかった」


「それが何?」


「アイツ、説明聞かずに他のことを考えてたんだとよ」


「何、大したことないじゃない」


「どうだろうな、大会だぞ。何か大きなことを考えていたのかも知れない」


「っ、ははっ」


「どうして笑ってるんです?」


「今の私じゃ、カイに勝てない、か」


確かにそうかもね。

()()を使わなかったら....


「本当は大会かリナさんとの勝負で見せたかったんだけど、大会は中止だし、今使わなきゃ負けるし、仕方ないかな?」


「ナル、何をする気?負け惜しみ?」


ヒナが少し挑発気味に発言する。


「確かにカイは強い。でも、少し甘い」


「?」


相手にトドメを刺す前一瞬のスキを見せてはいけない。

カイ、アナタにはそれが足りない。


「っ!」


私はカイの剣を蹴り上げる。


「しまっ、!」


「問題です」


私はデデン!とセルフ効果音を口から出す。


「魔法は私達のエネルギーから作り出されています。そして、この魔法は剣にも付与できますし、手や足、体の部位ならば何処にでも溜め、使うことが出来ます。そして、この様に技名を言うまでは魔法は私の手に個体として現れます」


私は例として水の魔法を個体として持っている。


「さて、この個体はどうすることが出来るでしょう?ヒントはその人自身が出した魔法です」


「?」


カイは頭に疑問符を浮かべる。

ヒナも「は?」という顔をしている。


「んー、少し難しいかな?」


「ふん、白々しいぞ」


リツがニヤッと笑う。

お、リツは分かったみたいだね。


「その魔法は貴様のエネルギーを元に作り出されたものだ。自由に練れるのだろ?」


「....」


「違うのか?」


いや....


「大正解」


私は水の個体を練る。

すると水の個体はグニャンと変形し剣へと形を変える。


「名付けてウォーターソード」


え?それって、剣に付与した時と変わらないって?ふふっ、違うのだよ!


普通の剣よりもとーっても有能!

それもなんでかって?


そ、れ、は、ね!魔法で練られた剣は自身の魔法濃度で強度が強くなる、つまり魔法を込めれば込めるほど強度が上がるのに対し普通の剣に付与では魔法を込め過ぎると剣が耐え切れず折れてしまうから、でも、魔法を込めれば込めるほど強度が

強くなると言っても魔法を込め過ぎると自身の魔力が消費されるからドッと疲れるうんちゃらかんちゃら


長話が過ぎたね。


「さて、反撃開始!」


私は足に風魔法を付与し大地を蹴る。


「はぁっ!」


私は容赦なくカイにウォーターソードを叩きつける。


「っ!!」


当然防ぐが威力が強くカイの足は地面にめり込む。


「もう少しだけ強度を上げよう!」


グンッと威力が増す。

そして、カイの剣はパリンと音をあげ二つに折れる。


「なっ」


カイにウォーターソードを防ぐ術は無い。


「ま、参りました....」


カイは膝から崩れ落ちる。


「そんな落ち込むことはないよ。カイは私に本気を出させた」


「....」


「ほら、元気出して!もっと強くなろう!」


私はカイに手を差し出す。


「はい!」


「ねえ、ナル質問なんだけど」


「ん?どうしたの?」


「どうしてお父さんが相手の時に使わなかったの?」


「やる前に負けたからね」


「そ」


「とにかく今日は休もう。明日、リナさんとの勝負があるし」


「何、リナとやるのか?」


「うん」


「そうか、気をつけろ。俺ではまったく歯がたたんかった」


「うん、気を付ける」


私達は一晩ぐっすりと眠り体の倦怠感も全て取れた。


そして....


「何だかナルさん、顔付きが変わったわ」


「そうですか?」


「ええ、昨日は何処か焦っていたのに今日は冷静でたくましい」


「それはどうも」


「さて、長話してないで始めましょうか?」


「そうですね」


「いつでもいいわよ」


「それじゃ、行きます!」

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