最強の冒険者
私達が町を出ようとするとリナさんが近づいて来た。
「ナルさん、回復仕立てで悪いんだけど私と少しだけ剣を交えてくれない?」
リナさんは剣を構える。
え?今?
「どうして、今なんですか?」
「....ハルさんに頼まれてて」
「お父さん?」
「ええ、もし、ナルさんが私に勝つことが出来れば一緒に着いてってあげてほしいと」
「私が負けたら?」
「仲間にはなれない」
正直、リナさんの腕前は分からない。どうする?
私が考えているとリツが前に出た。
「待て、リナ」
「兄さん?」
「ナルはまだ回復仕立てだ。今お前と戦ってもナルが不利だろう?代わりに俺が相手する」
リツは剣を抜いてリナさんの前に立つ。
「......」
リナさんは少し考える素振りを見せてから言葉を放つ。
「分かったわ。ただ、いつかはナルさんと剣を交えさせてもらう」
どうして私とそんなに剣を交えたいのだろうか?仲間になるならないだけじゃなさそう....
「ふん、その願いは叶わない」
「どういうこと?」
「俺はお前に勝ち、冒険者という道を諦めてもらう」
「魔女は?」
「俺達が殺す!」
「....今の兄さん達じゃ無理よ」
「何?」
「だって」
吹いていた風と共に音が消えリナさんの姿は視界に入らなくなった。
「兄さん達じゃ私には勝てない!!」
「ぐっ!」
突然の剣圧にリツは後退る。
「今のを受け止めた?さすが兄さん」
構わず追撃を入れに行くリナさん。強い。
「私は魔女が憎い....私達から家族を奪った....」
「そう、だな....」
ギシギシと犇めき合う剣の音。
「俺も奴が憎いさ」
リツがリナさんの剣を弾く
「ウィンドカッター!」
「無詠唱?!」
リナさんは驚き剣を盾にする。
「ビックリね」
リツは私と同じで無詠唱魔法を使える。
「さあ、諦めろ!」
「無理よ」
リナさんはリツを睨む。
「もう、手加減はしない....」
「何??」
「私のスキルは....」
スキル:最強の冒険者




