寒天を水につける
「寒天を水につけましょう」
「今回は棒寒天です
今回扱うのは棒寒天である」
「角寒天ともいうらしいが……まぁ棒寒天でもいいか」
「棒寒天でござるね~~
水につける必要があるでござるね~~」
少女は乾燥したパサパサの寒天を手にとった。
「では、棒寒天を水につけるとするか」
葉月ちゃ~ん、棒寒天が大きくて入りきらないでござる~~
「そ、そうか。大きくて入らないか」
考える葉月。
「じゃあ、割って大丈夫だ。
割るのなら、こんな感じで割ってみるといい」
葉月が手本を見せた。
棒寒天が割れる。
「今は、あまり細かく割りすぎなくてもいい。容器に入る程度で十分。
とりあえず水につけるといい」
葉月がお姉さん口調でいう。
「了解でござる~~」
風守の年少組が、棒寒天を割る。
「水はこちらにご用意しました」
風守の女達が水を用意する」
透明な、綺麗な水。
寒天では水が大事なのだ。
「では、水につけていくとするか」
寒天を水につける。
「ござる~」
年少勢も寒天を水につけていく。
「ふふっ、では私め達も、水につけますね」
アゲハ達は寒天を水につける。
「たっぷり水につけますよ」
寒天にたっぷり水をしみこませる。
乾いた棒の寒天に、透明な水がしみこんでいく。
「いい感じでござるね~」
「でもさ~これってさ~何分位つければいいのかな~~」
「20分がよろしいかと」
「長いでござるね」
「ふふっこれでも少し短めにいったつもりです。
30分でもよいくらいなのですよ」
「もっと短くしたいな~~♪」
「そうですね、2分位ですませるというやり方もありますが……」
「そういうのは、長殿のやり方かの~~」
呟く天代。
「まぁこういう地道な事を、丁寧にやれるのがお主らの美点じゃ。ここはゆっくりやるのがよかろう」
寒天を水につけて女達は寒天が柔らかくなるのを待つのであった。