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陰キャと陽キャの真ん中を伝授してあげる!!  作者: GM
一条グループによる安らぎの崩壊
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テスト前の俺の周りは騒がしい

四時間目はテスト直前ということもあり十五分授業に割り当てられ、四十五分が自習時間に充てられた。因みに科目は英語だった。今年から大学入試対策に向けて文法だけのテストだけでなく三能力を上げる、リスニングテスト、スピーキングテスト、ライティングテストが実施されることになった。俺はいやこれ英検じゃないかと内心思いこみ、担当教諭の指示を待った。黒板に書かれていたのはテストの内容についてだった。一見とても親切なように見えるが書かれている内容はとても恐ろしい。なぜなら文法プラス長文百問、リスニング五十問、ライティング三十問、スピーキング三十問だからだ。

周りを見れば落胆するものがうじゃうじゃいた。まぁ、そりゃそうだろう。だって普通に問題数が多いのだから。

だがまみーこと大宮を除けばだが。あの人はというとクラスメイトが「終わった」「こんなの時間足りないよ」とか言っているなか勉強なんかそっちおきに眠ってやがる。そんな様子を見てなのか英語の担当教諭は大宮を指名した。

「えぇー、まだ寝てたかったのに。英語の問題ぐらいで起こさないでくださいよぉ。まぁ別に暇なんで良いですが」

勉強の時は本当にこの人怠そうにしてるよなぁー。友達と喋っている時はあんなにきゃぴきゃぴはしゃいでいるくせにいざ勉強になったらここまで気が沈むものなのか。俺がそう考えている間にも教諭の質問は始まっているようだった。聞いている限り内容自体はそこまで難しそうではなかった。のだがそれはあくまでも英語でなければの話だ。教諭が大宮に質問したお題は熱帯雨林の減少についてだった。難易度的にはまぁ普通といったところだろうか、これは一般的な人の話であり環境を専門とした学生なら直ぐに答えれてしまうのだろう。

ただ、それも英語で話せと言われたらどうだろうか。あまり英語とは無縁の人ならどういうフレーズを使ったらいいのか分からず簡単な文章になってしまうに違いない。それも当然の話でどこかが優れていたらどこかが欠如しているのだから。大宮だって英語は超越しているがその他の教科は平均より少し上ぐらいと結果に出ているのがその証拠である。しかし英語で論ぜよと指示されたうえでの彼女はどんな内容であったとしても無敵である。

いや...東大生並みの雑学がないと普通はどんな内容も答えられないものなんだけどな。正直恐ろしいぐらいだよ

そして彼女は別にあたふたすることもなく、むしろ余裕な素振りで専門知識外の内容について答えるであった。

 「I think it is very serious situation to disappear rainforest. because rainforest work for animal life. for example, its like koara always live in the tree. also koara only likes yukari tree. if yukari tree disappear completely here, koara will lost live in place. it isnt only problem for koara .its whole live in the rainforest animal. I'm very worry that jungle lost every year. I suggest that japanese government have to cooperate with a lot of country about environmental problem. it doesn't mean, it doesn't work.」

近年地球温暖化の進行で山火事や様々な環境問題が熱帯雨林に生息している動物の生活の場を失くしている。コアラも例外ではない。コアラの最も好んでいるユーカリの木は年々減少している。これがコアラに直接的に影響し一つの場所で何頭もが集まるがゆえにストレスになったり、喧嘩になり命を落としてしまう個体もいる。それらが少なくとももし人為的問題で引き起こさせているのだとすれば改善の策を立て、直ぐに取り組むべきである。この問題に対して一番動こうとしないのは日本政府である。政府はもっと積極的に他政府と協力すべきなのだ。

というのが大宮の答えなのだが、、、そう本当にごもっともな回答をすらすらと答えるから恐ろしいものだ。

周りを見れば皆あっけらかんとしているし、やはりもう無理だや諦めようなどの弱音を吐いている人がほとんどというのが現状だ。まぁ、弱音を吐いてしまうのも今回に関しては仕方がないだろう。そりゃあ問題数が普通ぐらいの量だったらなんてことはないのだろう。が...さすがに今回の問題数は異常すぎる、俺でも分からないぐらいだ。

と、教諭の生徒を殺すような問題数の多さと大宮の英語のスピーキング能力に驚嘆と感心をしていると教卓の前に立っていた大宮と目が合い物凄いドヤ顔をされた。何も言えねぇな...こんなに完璧でいられたら異論の余地なんてない。

 「なんでうちの周りは頭良い人ばっかりなの?こんなんじゃ私浮いてるみたい。」

みっきーのテストの点数なは詳しく聞いたことないが本人いはく良こまでよくないのだろう。別に赤点を回避できているのならそこまで気にしなくてもいいとおもうのだけどなぁー。ということを言ったらものすごい目で睨まれそうなので言わないでおこう。

 「麻衣とか香音とか山崎君は私達と頭の作りが違うのよ。だから自分の事を浮いてるとかわざわざ言う必要なんてないわ。それにみっきー充分点数採れてるじゃない。大丈夫よ。」

京はみっきーにとても柔らかく微笑み、まぁ私もその気持ち分かるけどねと彼女の目をしっかりと見つめ言った。それはまるで子どもを慰める親のようだった。みっきーは京の慰めに納得したのかそれ以来自分を下げるようなことは言わなくなった。

 「なんか腑に落ちないけど、勝てないもんは勝てないから仕方ないか。て香音とまみーは良いとしてなんで山崎までも成績良いのよ?なんか納得できないわ...山崎だけ。」

本当にまみーだけ俺に対して口が悪いなぁ...これが敵対心というやつなのか。

 「一年の時からテストの順位は二十、三十番をキープして常に点数は九十点代を取っているのだそうよ。」

 「なんでそんなに良い点数採れるの?塾とか行ってるの?」

 「それは本人に聞いた方が早いと思うよ。斜め前でぼーっとして暇そうにしてるし。」

 「じゃぁちょっと聞いてくるね。」

どうも塾に行ってるのかどうか俺に聞きに来るみたいだ。あぁー面倒だなぁ、まぁそれだけなら別に良いっか。

 「ねぇ、山崎...あなた!!絶対に塾行ってるでしょ?それでテスト前は過去問一杯してるからテストの点が良いんでしょ。」

「いや、悪いけど塾には行ってないよ。めんどくさいし、塾に行くほど勉強なんて好きじゃない。」

「は?塾に行ってないのにそんなに高得点採れるのはなんで?私なんて塾に行っててあの点なのに...。」

あ、またテンション下がっちゃってるし。この人本当に直ぐテンションの上下が変わるの早いよな。

「塾に行ったからって点数が急激に伸びたりするなんてことはないよ。サポートもあるけど一番伸びる要因はみっきー自身の努力だと思うよ。」

するとみっきーは少し拗ねたように分かってるよ。そんなこと、、、ただちょっと悔しかっただけと言い、また自分の席に戻っていった。

勉強ってそこまで重要なものだろうか。だってたかがの勉強でだぞ。俺は全く大事とは思わないな。

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