第ニ話
夢で無かった。目を開けたら西洋の女中である冥土と言う縁起が悪い女がいたどうやらオシメを替えていたようだ
「あー」声をかけると愛おしいそうに撫でてくる。どうなったのだろうか説明求む
ともかく自分が誰かなど整理しよう
私は藤堂正義、藤堂家の後継の一人、今は財務や改革など様々な事に手を出している。現在農業の改革と兵器の開発に携わっていた
他にも外交や策略もやっていたがしっかりと引き継いである。記憶に問題は無さそうだ
ガチャリとドアが開き、女中が下がると貫禄のある者が入り、私を抱き起こた
「レウス元気だったかー」
「あぅ?」レウスではない
「可愛いなぁレウス」と撫でたり手を握ったりしてもらった
•••受け入れよう解っていた、ここは日の本ではなく西洋だと、そして何故かは知らぬが私は赤子として生まれ変わったようだ。
満足したのか父上らしき人物は帰って行った、ともかく情報を手に入れよう、幸いあちらから情報は入ってくる
一ヶ月経つと大体把握できた、どうやら私はレウス、レウス・ワイズマンと言う次男だ。
そして
貫禄ある男は父上でありルーガス・ワイズマン
母上はルイス・ワイズマン•••もしくはラナ・ワイズマンだ。
どうやら母上は二人いるらしい、そして兄はガーラと言う会ったことは無い
ワイズマン家はどうやら公爵?で位が高いらしい西洋のは詳しく知らん、何故子爵やら男爵やら多いのだ?覚えるのが大変だぞ?
そして育てているのはリナと言う女中、色々とお世話になっておる、それに色々教わっている例えば
「あーうー」あれ!と本に興味すると本を持って来ては読んでくれる、まぁ初めは適当に話していたのをグズればちゃんと読んでくれた
後は散歩の時は色々と教えながら歩いてくれる•••まぁ大体は花とか他の女中とかだが
字を勉強させてくれとせがんだけど無理だった。どうやら紙の価値が高いらしい、まずは言葉からだ
そんなこんな色々してたら三歳まで過ぎた頃やっと兄と対面した
リナに連れられ散歩していると前から元気に走る童、それがこちらにくると「お前がレウスか?ちっちぇ!」と笑った
「ガーラあにうえ?」
「おお!そうだぞレウス!俺はお前の親分だ」ポンポンと頭を叩く、リナがやんわりと止めると「お前メイドの癖に生意気だな」
「ガーラ様レウス様はまだ小さいのです、あまりそのような事をなさいますと」
うるさいと怒鳴りつけるガーラ。だがそれは良くない
周りを見るとガーラの世話係の女中が見守っていたが助ける気は無いようだ
さてとそれは筋が通らないしこのままでは助長してしまう「あにうえーだめだよ」ギロリと睨みつけるが「あにうえはとうしゅになる!だからこのていどわらってゆるす」
「んーそうだなレウス!ゆるしてやるよ」じゃあなと走って行った
やれやれと思いながらリナの手を握って散歩の続きを始めた
どうやら教育が良くないようだ、子どもだからと言ってあれは許してはならない。だから仕方がないと正義は勉強を始めた
ともかく文字!それを教えてもらいながら勉強して過ごした
世話係のリナはレウスに恐怖していた。まず赤ん坊の頃からあまり泣かず逆に本を読ませてくれとせがむ、しかも呼ぶのは何か用がある時のみ他は何もしない
言葉も積極的に覚えようとさえ見える当主であるルーガスにその事を伝えると「まあそんな赤ん坊もいるだろう、それに将来は文官になりそうだな」と上機嫌だった
本当は世話係を辞めたかったが言い出せなかった、仕方が無く世話するが3歳の時に日課の散歩をしているとガーラ様がいた
同僚がガーラ様はワガママに育ち、近頃は暴力も振るわれると愚痴をこぼしていた。次期当主としては不安になる
ガーラ様がレウス様に声をかけてはバンバンと頭を叩き始め、流石にまだ幼子に不味いと止めたら「お前メイドの癖に生意気だな」と矛先を向けてきた。どうしようとオドオドしていると「あにうえーだめだよ」とレウス様が庇い
「兄上は次期当主になるだから笑って許してやれ」と言った
ガーラ様は当主と言う言葉に気を良くしたようで遊びに向かった
その時に気付いたレウス様は私の事を庇い、なおかつこの場をやり込めた。恐怖よりも嬉しさが込み上がってきた
基本メイドは下に見られる、主人からも守ってもらえないし替えはいくらでもいるから余計にだ
だが普通あんな事は言えるだろうか?3歳児に•••この方はもしかしたら天才なのかも知れない、一生仕えればいい待遇になるかもと考え前向きにレウス様の世話をやろうと考えたリナである






