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明日のわたし

明日のわたし 最終章

作者: 棚田もち

ザクッ


死ななかった


ザクザクザクザク


あ……


どろりと何かが溢れ 身を震わせながら丸まった


今度は土を掘る


先は長い


一心に作業をする


ふと動かぬ体が目に入った


少し考え 軽く土をかけた


また黙々と手を動かす


着実に成果は上がっていく


が そこでまた丸まった体が見えた


このまま置いておけば 鳥が啄んでなくなるかな


そんなことを考えながら また作業に戻る


すると また…………




――――ああ そうか


この子はあなたの体を糧に育つのね


命の循環


奔放で自由なあなたも こうしてその身で新たな生命を育んでいたのね


ずっと面倒に思っていたわ


なんて手がかかるのかと


でも あなたの持つ色彩は目に優しかった


それは色々なものを抱えこんでいたからかもしれないわね





やっぱり多いけどな


いや 寒くなってきたから てっきりもうお役御免だと


そう思って放置してたら どれだけ増やす気だっての


幼虫付きだし


このままいったら 春には沢山のチョウチョが…………悪くはないか


野菜じゃないしね


ウチにはいらないものを食べているんだものね



そう思いつつも 地面の上に移動させる


鳥が見つけやすいように





今回は根っこのところに虫 結構いたなあ


ここなら食料に不足しないと思ったのね


うん 私が悪い



『明日』じゃない


『今日』やろう





草の根を掘り返していると、虫が出てくるよ、という話です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ホラー風味。ペロッ、これはホラーの味をしたコメディだ。 [一言] 「あら、明日の私があがってるわ。今回も絶対エロいんでしょうね」と、前回、前々回に続き期待?して読み始めました。エロを期待し…
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