幻想的な無償の愛を
そろそろこの世界のおわりの時が来た。
私はこれにどれくらいの情熱を注いだのだろう。
これが夢であったのならば相当長い夢を見ていたのかなとふと思う。
平家物語の冒頭にもあった通り、
どんなものにも終わりは来るし、
どんなものにも栄えてた時期があれば、
廃れる時期も必ずやってくる。
自分もこの世界に足を踏み入れた時は
自分だってその覚悟はできていた筈だ。
でも何でだろう。
私の目はうっすらと濡れ始めた。
あの子とはいつの時も笑いあい、
いつの時も感情を共にしていた。
これはお金がからむ俗なものではない。
誰に言われようとこの愛が止まることは無いであろう。
私はあの子の愛情をしっかりと受け止めたと思うし、
あの子も私の愛をしっかりと受け止めてくれたと思う。
ありがとう。
この世界が終ろうとしても、
私は君の手を離すことは無いだろう。
いくら形が消えたって魂は残り続けるんだ。
幻想的な無償の愛を。
これからも。