[第1話:蒼い痣]
人には…
自分の人生、
又は自分の大切な人の人生を左右する貴重な選択をしなければならない瞬間が存在するのかもしれない…
僕には高校生の時あった。
本当に正しい選択だったのだろうか?
そんな事を思う度胸が苦しくなる、僕は胸が苦しくなるとその苦しみを和らげるためわざと自分の胸をちぎる。
苦しければ苦しい分強く。"蒼い"痣が残るくらい…
「ゆう〜」
「ゆうー」
「ゆう!!」
「!!!」
アキラの怒鳴り声で目が覚めた。
僕は立崎野東高校の2年C組"渚 勇気"(ナギサユウキ)、クラスのみんなからは"ゆう"と呼ばれていた。そんな僕は毎日の学校生活に退屈していた。毎朝同じ時間に起きて学校へ行き、訳も解らない授業なんて聞いても意味がないので机に顔を伏せて休み時間を待つ。休み時間は好きだった。仲のぃぃ友達と話しをしたり、昼休みには友達と学生食堂でご飯を食べたりして、楽しかった。
しかし最近の僕はどうも変だ…
相変わらず授業はつまらない。それは変わってない。休み時間、友達と話しをしたり、ご飯を食べる。……正直つまらない。
僕は刺激が欲しくなったんだと思った。「ゆぅ!」
ぼーっとしている僕に心配したのかアキラが大声で呼んだ。
「ん!」
寝ぼけてる僕は頭がまわってなぃ。
「ゆぅ…今日はいつになくぼーっとしてるなぁ。ってか最近なんか上の空だよ?なんかあったか?」
「ん〜眠い……、なんもなぃから…大丈夫。」
さすがに友達目の前にして"飽きた"なんて言えるはずがなぃ。「帰るか〜!!」
僕は背伸びしながらアキラに喋った。
「おぅ!」
アキラは明るく返事をしてくれた。
アキラは小学校の時からの友達で、どーゅぅわけか学校はずっと一緒だ。俗に言う腐れ縁って奴だ。昔から明るく話し掛けてくれて、悲しい事があったりしてもあまり顔とか態度には出さないだった。
小学校から捻くれ者だった僕に明るく話し掛けてくれたアキラに僕は心を打たれた感じがした。
そんな事を思いながら2人で帰路につく。