みんなへ
読もうとしてくださってありがとうございます。
気がつけば、いつもキャラクターのことを考えている。
自分の作ったもの、最近読んだもの、見たもの、聞いたもの。
設定や、物語。
それらはキャラクターに付随するもの。
幾人ものキャラクターが生まれ、僕の一存で名も無きうちに殺され、再生される。
何度死んでも、なかったことになるし、そもそも存在しないものとして扱うこともあったり。
可哀そうなことに、キャラクターたちは、僕の一存でしか、動くことができない。
自分で動くことが可能ならば、僕は何度殺されていることだろう。
作者を憎むキャラクター。
それも面白い。
結構ありがちな設定かもしれないけれど。
憎むことを知らないキャラクター。
それはきっと、どこか壊れてる。
僕がおかしいから、そんなキャラクターが生まれてもおかしくはないか。
誰も知らない、僕だけのキャラクター。
これまで一体幾度生まれ、幾度改変され、幾度死んだのだろう。
いちいち数えていないから、わからないけれど。
皆、一度は死に、幾度もの改変を受けている。
キャラクターたちは皆、僕の現実逃避の逃げ道だった。
皆が僕の思うとうりに動き、話し、何でもしてくれる。
この世界に干渉すること以外は。
みんな、生まれてきてくれてありがとう。
生んでしまって、ごめんなさい。
僕にしか生めないみんな 。
みんなには届かないけれど、たくさん殺して、殺させて、ごめん。
これからも、たくさん殺して、殺されて、最後には、僕を殺してくれるとありがたいな。
僕という存在をみんなの世界から消滅させて、自分たちの思うように生きてくれるときがきたら、その時は、もう、だれを殺させられることも、何をさせられることもなくなるよね。
そうなって初めて、君たちは、本当の自我になるんじゃないかな。
好きなことと上手なことは、必ずしも一致するものではありません。
ですが、好きなキャラクターと好きな物語は、僕の場合、完璧に、一致するのでした。
みんな、僕の作った拙い半端者たち。
自分の力で、生きておくれ。
キャラクターだけは有り余っております。
特に少年漫画みたいな能力者たち。
ネームレスもあるよ。
誰かもらって下さい。