新天地に向けて
再び眩しい閃光に包まれ、朔夜と共に管理者…神様のいる空間へと誘われる。
「どうやらうまく話しは済んだみたいだのぉ」
きょろきょろと落ち着きなくあたりを見回してる朔夜を見つめつつ神様が話しかける。
「そうっすね…これでよかったのかと割り切れない部分もあるっすけどね…」
「まぁこれも彼自身が決めたことじゃ。どう思ってるかは彼にしかわからぬ…そうじゃろ?」
「そうっすね…いつかあいつの気持ちが聞ければいいっす…」
「ほらほら、落ち着いてこっちにお座りなさいな。お茶の用意もできてますし。お菓子もどうぞ」
落ち着きの無い朔夜に婆様が微笑みながら話しかける。
「朝にぃ、すごいね~ほんとだったんだ~」
興奮冷めやらぬ様子で勧められた座布団に腰を下ろす。
「さて、本題に入るかの…まずはお願いについてじゃの…」
管理者である二人が治める世界…ネウリース
世界観は自分たちの知るファンタジーの世界。箇条書きでまとめるとこんなとこか…
・動植物に関しては地球と大差がない。ただ薬草は地球に無いものも多種存在する。
・文化水準は500年以上の隔たりがある。
・剣と魔法、精霊や神が存在し魔法文明の発達により科学技術は発達しなかった。
・種族も多種に渡り、人族・獣人・エルフ・ドワーフ・魔人等が存在。
・討伐・殲滅対象となるモンスター・魔獣なども多い。
・中世ヨーロッパの様式を中心とした数種の文化圏がある。
・食文化もそれほど発展してない。
・多少の領土争いや種族間の争いはあるものの概ね平和である。
ん?神が存在するって爺様達も神じゃないのか?って聞いたらわしらは創造神。あれはこの世界のみを管理する神じゃ。まぁ部下みたいなもんじゃ。どうじゃすごいだろ~って威張られたがスルーしておいた。
お願いとは…
世界に停滞する澱み解消。時間の流れの中である程度の進化が進むと澱みが出来るらしい。住人の負の感情であったり環境の変化など…天変地異などの大災害によって解消も出来るが世界そのものの崩壊もおこる可能性があり実行できないと。実際に別世界でやってみたら世界崩壊が起こったと照れ笑いされた……照れ笑いで済むんかい…
まてよ?地球でも大災害ってあったじゃん??
曰く、あそこは特殊じゃからの~と訳のわからんことを…
で穏やかに解消させたいって事で現地神を含めて色々試したが駄目だったと…
ちなみに現地神に関与させた際は一つの文明が消滅したらしい…まじで駄目じゃん…なにやってんだか…
ただ外部干渉でしか解決しないらしいので特殊な世界の住人である俺たちにどうにかして欲しいって事らしいが…
「で、何すりゃいいんだ?過分な力による干渉は無理なんだろ?」
「なぁ~に、普通に生活してやりたい事やってれば
それだけで大丈夫じゃ。異質な物が混じれば澱んだ流れから予想外の流れが新たにできるやもしれんでなぁ」
「影響はかんがえなくていいのか?良い物とは限らないんじゃ?」
「なにも良い影響だけが変化をもたらす訳では無い。あまりにも良くない影響が大きくなるようならこちらで干渉するさ。こっちが勝手にお願いしとることじゃから心配せんでもええ。そんな事態になった時、新たにお願いするかもしれんでそのつもりでのぉ。なぁ~に無理難題は言わんて。ほっほほ…」
のんきな爺様…ほんとに上級神なのかよ…
そんな爺様とのやり取りを横目に婆様と茶を飲みなが関係のない話しで盛り上がる朔夜…お前も考えてくれよ…たくっ
「ほれ、これをやろう。無理言うて行ってもらうんじゃからお主たちに色々と餞別じゃ。」
そう言ってもらった餞別は…
世界で必要な知識。言語、習慣、歴史、生態分布など
鑑定眼…あらゆるものを見る眼。個人の能力から物の鑑別まで出来るらしい
様々なアイテム。生活に必要な物、貨幣、無限バック、魔力の切れない魔石など…神が創ったものなので俺たち以外は扱えないようになってる。
知識の宝珠…いわゆる世界百科事典。あらゆる情報を検索し引き出し使用することが出来るらしい。他にも機能があるらしいが使えばわかると言われた…面倒だったんだな…
そして地・水・火・風の4大精霊。
ただし自分たちで説得しろって…一応従う様に言ってるらしいが自分たちで見極めないと従わない!…とか言ってるらしい…言う事聞かんとかほんとに創造神か…なめられてんぞ…人の気を他所に
いい機会じゃ、がつ~んとぶちのめしてやればええ。楽しめそうじゃしの…ってお気楽ですな…
爺様から俺に…
神器の武器・防具。武器は空手を生かしたいので手足につける直接打撃型の物を・防具は普段から着用可能な衣服型のもの
そして光の精霊
婆様から朔夜に…
同じく神器の武器・防具。武器は矢を必要としない和弓。通常は竹で出来ているが魔法金属で出来ている。防具は俺と変わらないようだ。
そして闇の精霊
結構豪勢な装備だなぁ…なんて思ってると
…まぁ魔獣なんかもおるし今後のお願いに戦闘もあるやもって…あるんかい……
精霊達はここにはこれないので地上に降りてからになるらしい。
ほかにも色々あるのだが必要な際においおい確認でいいか…多すぎて把握できん…
能力もわからないことだらけなんでこっちも同じくだな…
「それじゃ最後に…さっきも言うたが降りて以降もあわにゃいけん事もあるじゃろ。しかし一度降りてしまえばこの空間にはこれんのじゃ…そこで神域になっとる誰にも知られん島があるでそこもやる。外部との接触が無いもんで移動で島を出にゃならんが移動手段はなんもない。そこで転移魔法使えるようにしとく。ただ行った場所しか行けんから一箇所だけ島との大陸の間に転移門を開けておくでの。転移門はおぬし達しか使えんで。その場所を基点に世界中周ればええじゃろて」
島くれるのか…まぁ会うのに必要だってんだから遠慮なくもらうか。
「まぁこんなとこかのぉ。お前たちはわし等の孫みたいなもんじゃと思えばええ。ただ力に溺れん様にな…そろそろええかの?」
「世話になりました。ってかまだなるのかな…まぁ期待に応えられる様頑張りますよ。んじゃよろしく」
そう答えると光に包まれ微笑みながら見送る爺様、婆様の姿が消えていく…
「やっといったか…」
「やっと行きましたね。あの子達大丈夫でですかね…こんな感覚は初めて…これが親心ってものなんですかねぇ」
「あやつらなら大丈夫じゃ…なんせわしとおまえの孫じゃからな…はっはは」
本来神である我等には持ち得ない感覚…そんなものさえ与えてくれる彼らならきっと…な
読んで頂きありがとうございます。
なにかと読みにくいと思ってます…はい。
面白いものを!とは考えてますが、自己満足のようなものなので生ぬるい目で見守ってください。
今悩んでることは固有名称…特に食物、食事全般…いっぱい出てくる予定なので個別に名称をつけると読む側もややこしいんでは(書く側の自分が…)と思うので現代日本における名称をそのまま使うことにしようかと…読者様の脳内変換にて楽しんでいただければと…はい…すいません