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第15章 圭介の進路 

 圭介は中学校を卒業すると町の進学校へ入学し、自転車で30分かけて通学した。

 高校では能力別のクラスが編成され、そのトップクラスの中で級友達と切磋琢磨しながら勉学に熱中した。学校から帰ると少しの時間ギターを弾いてくつろぎ、母が勤めから帰って夕食を終えると、夜更けまで机に向かった。


 高校二年になり、そろそろ進路を決めるよう担任に言われた。圭介はかねがね、この生き辛い人生を『人は何故生きていかなければいけないのか』その意味を知りたいと思っていた。それを知るためには哲学しかないと思った。

 哲学科のある大学の要項を取り寄せ、それぞれの学校の内容を吟味した。哲学科には、西洋哲学、インド哲学、中国哲学などの分野があることを知った。



 クミはこれまで子育てには精神的な自立を主眼としてきた。何を決めるのも、まずは自分で考えさせ、その上で意見を聴いてくれば相談に乗ろうと思っていた。

 これからの進路も自分で決めたらいいと思っていたのだ。志望校を決めるのも、受験や入学手続きも、東京での宿舎探しもすべて自力でやらせた。

 圭介はクミの期待を裏切ることなく、すべてのことをやりとげ、志していた大学で勉学にいそしんだ。クミは圭介の学生生活の様子を遠くから見守りつつ、自分も一緒に学生になったような気分で楽しんでいたのだった。




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