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俺の隣で作家を目指す後輩ちゃん

作者: ナベノヂ
掲載日:2025/12/28

顔が怖い先輩×陰キャで作家志望の後輩。


ほっこりするラブコメ。

「ノドかわいたな…」


呟いてしまい、隣に目をチラリとやる。

そして、よかった、と俺は安堵する。

邪魔にならなかったらしい、黙々と書いている。


静かな図書館、俺の小さな呟き声も邪魔になりかねない。


明日から、来年の1月5日まで、閉館らしい。

図書館以外で書くとすると、家くらいだろう。

俺と、この後輩の子の関係も、明日から少し休み、なのだろうか。


さて、

「何か飲むとしたら、何がいい?」

「ブラック」

「わかった」


立ち上がると寂しそうな表情で、こっちを見てくる。

『帰るの?』と言いたそうな。


「自販機で何か買ってくる」

「…わかった」




「vtuber、誰推し?」「オレ、あそこの箱推しなんだよね」「個人勢とか気にならない?」


休憩する所で談笑するなよ。

などと思いつつ、自販機の前に立つ。


「「「ヒッ」」」


いつものように、怖がられる。

つくづく思う、『俺、そんなに顔怖いか?』と。

誰からも怖がられる、顔が怖いと。

慣れたから、平気、少ししか傷つかない。


だから。

やっぱり、あの子は特別だ。


ポケットから、財布を取り出す。

長財布、小銭を2つに分けれるから、100円玉と500円玉の方とそれ以外に分けている。便利で助かる。

会計のときに、イライラさせずに済むし。

顔は怖いから、優しく接したい。ケンカとかしたくないし。


「ブラック」

ブラックコーヒー。

「安い、100円」

なぜか、これだけ100円。

だから、好きなのかな?


ボタンを押し、取り出す。

そして、少しにやけてしまう。


人生で初めて買ったブラックコーヒーが、あの子のためだったから、だろうか?

怖がられるから、と、いつもはカフェオレを買うようにしているのに。優しくてマイルドな、カフェオレに。


「「「ヒッ」」」


いや、にやけ顔でビビんなよ。




「はい、ブラック」

普通の表情で後輩の女子(高1)に渡す。

「…」

「どうしたの? 飲もうよ、俺も買ったからさ、カフェオレだけど」


「休憩する所じゃないと飲んじゃダメです」

「…そうなん?」

「(コクッ)」

「いや、けど、けどさ、家だったら本があっても飲まない?」

「ここは図書館です、先輩」

「…そっか」


図書館の決まりとか、よくわからん。


あー、どうしよっかな。休憩する所にはvtuber? とかで盛り上がってる男子たちがいるし。やろうと思えば多分追い払えるけど、この子が図書館利用しにくくなるし、俺も怖いって思われたくないし誰かから。


すると、後輩は少し顔を赤くし、


「気持ちだけでも嬉しい、です」

微笑み、小さな声で言ってくる。


か、かわええ…!


「さあ、また隣で見守ってて下さい。

先輩は優しい用心棒です」

「あ、やっぱそういう役なん? 俺」

まあ、いいけどさ。


さて、明日からどうなるのかね? この関係。


「創作って、恥ずかしいの?」

「1人だと、怖いです」

「そっか」

よくわからん。


ありがとうございました!

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