校長はなんと……
そうして「恋愛するにはどうしたらいいのか」と考え始めた。
「どうすれば恋愛できると思う竹田」
「ラブコメから学ぶのが良いと思います」
「よし、そうしよう」
この間、3秒。
そうして2人は部室の本棚から、それぞれ違うタイトルのラブコメの小説を取り、イスに座って読み始める。
「(咲)……いつもやってる事と一緒じゃねえか」
「(竹田)違うぞ咲。これは恋愛と言う教科の勉強だ」
「(咲)そんな教科ねえよ」
「(翔流)竹田、この教科で何点取れそうだ」
「(竹田)99点」
「(咲)その1点どんな問題で間違えたんだよ」
「(竹田)女性の口説き方」
「(咲)絶対百点取らせる気ないだろ。誰だそのテスト作ったやつ」
「(竹田)制作者、竹田」
「(咲)制作者が間違えてどうする」
という事で、2人はラブコメを読み始めた。
その間、咲はヒマなので一緒にラブコメを読むことにした。
ラブコメを読み始めて1時間が経過した。
翔流は1巻目を読み終えたので、その1巻目を元に戻し、次の話の2巻目を取ろうと、
「あれ?」
「どうした翔流?」
「咲よ、大変だ。2巻目がない」
したが、2巻目がなかった。
「なあ、これの2巻目知らない?」
「ああ、それなら校長が借りてるぞ」
「へ~~」
なんだ、校長が借りてるのか。それなら安心……
「え? 校長が?」
「うん、言ってなかったっけ?」
「そんなの聞いてない」
「そうか……」
咲は少し深刻そうな表情(演技)をしながら、こう言った。
「校長は……」
「……ゴクリ」
「……オタクなんだ」
「……はい?」
約3秒間、翔流の思考が停止した。
この間も竹田はずっとラブコメを読んでいた。
そして次に出た言葉がこれだった。
「……マジ?」
「マジ」
「そうか……じゃあ」
「……じゃあ?」
「今すぐ会いに行くぞ」
「……なんで?」
「ヒロインいない問題が解決できるかもしれない」
「なにそれ」
コンコン
「はいどうぞ」
「失礼します。文芸部の竹内 翔流、です」
「長高 咲、です」
「竹田 猛です」
「「「校長先生、少しよろしいでしょうか」」」
少しかっこつけて言った。実際、絵にしたら凄くかっこいい。多分。
息ぴったりで校長に挨拶しているが、これは事前にそうしようと打ち合わせしていた。
なぜならこれが良いと考えたからだ。
「良いですよ、どうぞ中に入ってお座りください」
校長の言われたとうりに中に入り、「失礼します」と3人そろえて言ってから、テーブルを囲っているソファに横一列に座った。これも事前に打ち合わせしていた。
3人が座ると、校長も3人から見てテーブルの向こう側。反対側のソファに座った。
ヒロインいない問題が解決できる、かもしれない方法を咲と竹田に話し、今は校長室に来ていた。
少し深呼吸してから、翔流は口を開いた。
「単刀直入に聞きます」
「何だね」
校長は両手に顎を乗せて、なんかのアニメで見た体制になっていた。
コミュ障の翔流は、初対面の人とはこんな喋れない。ましてや校長と言う自分よりはるか上の立場の人となると、「あ……あ、あの……その……」、となるだろう。
しかし、こんなにもスラスラ喋れている。
その理由は、
「校長先生は……オタクですよね」
オタクだからだ。
皆さんはこんな経験は無いだろうか、初対面の人と少し身を引いたまま雑談をしていて、そして自分が好きなことが相手も好きだったら、一気に仲良くなり、その好きな事の雑談をするだろう。
それと同じように、先ほど校長はオタクだと分かったので、翔流は、(この人となら仲良くなれる!)と思い、普通に喋れている。
オタクと言ってもいろんなオタクがあるが、文芸部からラノベを借りてる時点でもう翔流達と同じオタクの部類とゆうことが分かっている。
「……」
「「「?」」」
校長は急に立ち上がり、まさかの自己紹介をした。
「(校長)我が名は校長。この桜礼学園高等学校の校長にして、まさかのオタクである者」
「(翔流)……自己紹介の仕方をラノベからパクるだと!」
「(咲)久しぶりに聞いたなその自己紹介」
「(竹田)翔流、このおじさん厨二病だから」
「(校長)そこの2人、少し黙れ」
「(咲)俺何も悪口言ってませんけど」