表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

プロローグ


 これは、小学1……いや、一番記憶が古いのは、俺が幼稚園に入っていた5歳の頃。ひょっとしたら、それよりも昔かもしれない。

 俺は物心ついた頃からいじめられていた。例えば、自分が作っていたレ○ブロックの家(?)を壊されたり、砂のお城を壊されたり、いきなり泥水をかけられたり。

 当時、親に言えば解決したし、それからの小学校、中学校生活でいじめられなかっただろう。しかし、当時の俺は親には言わなかった。なぜなら、これがいじめだと分からなかった(・・・・・・・)

 小学2年生の冬、もうすぐ冬休みの頃に、俺は放課後に家で宿題をしていた。母親によく、「友達と遊ばないの?」と言われたが、俺は「うん、遊ばないよ? それがどうしたの?」と言っていた。

 当時、俺はいじめられてるのが友達の関係と思っていた……今思うとやばいな。

 そんな俺に、父親は()()()アニメを見せてくれた。

 俺はそのアニメに夢中になった。それ以来、俺は放課後になったら宿題をすぐに終わらし、そのアニメを見た。そしてそのアニメを10週ぐらいしたとき、「他にはないの?」と父親に聞いた。そして父親は別のアニメを見させてくれた。やがて、アニメの原作の小説、ライトノベルを教わり、アニメ化してないラノベを父親の部屋の本棚から取り出し、読みまくった。

 いつしか俺は、ラノベが生きる意味となった。後から聞いたら、毎日笑顔になったらしい。今思うと、親は薄々気付いていたと思う。だから俺にアニメ、ラノベを教えてくれたと思う。

 それから俺は、ラノベでいろんな知識や常識を身につけた。

 小学3年生の秋の頃、俺はようやくいじめに気付いた。うん、今更。

 一週間後、俺は親にいじめのことを言った。すると親はすぐに学校に電話して先生に話し、次の日に空き教室で、話し合いが行われた。

 教室の真ん中に机が四つ、四角形になる形にくっつけ、窓側の黒板の方向から俺、母親、廊下側の黒板の方向から俺の事をよくいじめてきたリーダー的存在のクラスメイト、そしてその母親。そして二人の母親に挟まるように担任の女性の教師が座っている。

  「まず話を聞きましょうか」

 先生がそう言って俺は、いじめの内容の説明をした。

 説明が終わると、相手の親の言い分が始まった。

  「証拠はあるんですか?」

 この時俺は(まじか……)と思った。

 それから10分くらい言い争いが続いた。俺の親は感情むき出しになってなんか言っていた。対して相手の親は冷静で感情を一切表に出してなかった。

  「だから証拠を出してください」

  「ッーーー!!」

  「まあまあ落ち着いて」

 このままだと殴りそうだったので、さすがに先生も止めに入った。そして先生がこう言った。

  「でも確かに、証拠がないので今日はお開きしましょう。これからは息子さんをよく見ときますから」

  「は?」

 そんな声が俺の親の口から出た。

  「ちょっと待ってくださいよ先生」

 気付いたら俺は口を開いていた。

 それからは、覚えていない。

 ただ、気付いたらいじめてきた子が絶望した顔で、「じ、自分がやりま、した」と、泣きながら言っていた。

 それから俺は、小学四年生になったと同時に大阪に引っ越し、転校した。

 だが転校しても、いじめは続いた。だが、俺は親には言わなかった。なぜなら言った所で、先生が解決してくれないからだ。

 いつしか俺は、家族以外を喋るゴミと思うようになった。そしたら学校が楽になった。

 これで最強のメンタルを手に入れた、オタクのできあがりです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ