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カエル シルス フッタ ノ ハナシ  作者: ぽすしち


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98/217

※ これから


  ――  ※  ――  






  「これからあなたに付くことになりました」


 そいつが澄ました顔で言った。これで何人目だかわからない。

「そうか、わかった」

 ちらっと見ただけで目をそらした。

 あまりじっと見ると誤解を招くのを知っている。それに、こちらが興味がなくともいつも興味をもたれ、一挙手一投足見守られるのはいい気分じゃあない。


 ところがそいつはいきなり、ふいっとそこから消えた。

 見回したのにどこにもいない。


「おい、今ここにいたやつは?」

 近くで見ていた奴に聞いたら、上を指差した。

「飛んでゆきましたよ。あいつは空が好きなので」


 こちらもあわてて飛ぶ。


「いた」


 海の上をゆうゆうと。



「おい、いったいどういうつもりだ?」

 近づいていったらすうっと逃げられた。

「おい!」


 上昇していた奴が急にその場を回りだし追い付く。


「お前はわたしに付いているのだろう?勝手に飛んで消えるとは」


 その腕がのび、陸を指差す。


「王子、ご覧ください。あの陸を。あの場所に、ヒトとテングが暮らしております。中ほどにはカエルが置かれ線が引かれ分かれている」

「そ、それはヒトが」


「空には線がありません。そして海にも」

「だから、それは」


「この先も『線』は消えることはないのですか?」

 悲しそうな目が問いかける。


「そ」


 返事を聞く気はなかったようで、そのままそいつは飛び去った。


 わたしは初めて一人空に残された。





    ――  ※  ――   




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