ヒトの長のハナシ
「知るかよ!おれにはわかんねえよ!みんながあいつらのこと何で嫌いかなんて!」
この前のカエルの話を思い出す。
カタチがどうだっていうんだよ。
「いいか、おれらだって何の理由もなく嫌ってるわけではない。前にも話したがヒトとテングの争いは今に始まったことではない。大昔あいつらが突然アレに乗ってやってきた。あの、巣に刺さった大きな船だ。アレであの山にぶつかり、そのままあいつらの巣にしてしまった。あの山にはたくさんの『硬いモノ』がある。あいつらがいなければ、ヒトはもっと楽な暮らしになってたかもしれないが、あいつらは飛んでヒトよりも優位に立った。奥の森は奴らに取られ、ヒトは海のほうに追いやられてしまった。境にいるカエルは、どっち付かずでやってるが、テングに置かれたんだ。結局はあいつらの仲間だ」
カエルのところに夜、エンがいた。『大事な話』をして。
いや、だから何だ?
「何だよそれ、あんただって病気を診てもらっただろ?なのになんでそんなことを言うんだよ。どっちの仲間だって関係ないだろ?」
長老の話はいつもおれをいらだたせる。
早くエンのところへ。
何でおれは動かない?
「そうだ。カエルは病を、怪我を治す。それこそテングの思うつぼだ。おれたちはカエルに頭が上がらない。そのカエルがヒトの監視役だって知ってたか?」
「監視?・・・って、 ―― 見張ってるってことか?」
金色のでかい目。
「そうだ。そのために置かれたんだ。それに、奥の森にはヒトは入れないのにヒトの空にはあいつらが現れる」
あの幼いエンが頭に現れた。
・・・あれ、たしか、あいつ何かおかしなこと言ってたよな?




