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確認
これじゃあいつもみたいにからかいの言葉が来るな、と身構えたのに、エンは真剣な顔をしている。
「・・・本当にいいんだな?ここから出るということは、こことの繋がりを絶つということだぞ。本当に、いいのか?」
その青い目が、いつもの皮肉を含んでいない。
自分でもそれに気付いたのか、きゅうに赤くなって視線を逸らした。
「 よく、確認すべきだからな」
「ああ。わかってるよ。――― 本当に、出る」
今度ははっきりと声が出た。
笑いも皮肉も照れもなく、しばらく目を合わせた相手が、静かに微笑んだ。
「では、・・・サザナ、その花を」
向こうに腰掛けたままの相棒に手をのばす。
言われた方は、まとめあげた長い黒髪にささる毒々しい赤い花を、投げよこした。




