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※※※ がっかり
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「ほうら、これが海だ。いや、海の一部なんだが・・・これの『真ん中』か。よくそんなことを考えついたな」
フッタを抱えて飛ぶエンが上を仰ぐ
「そうだな。残念だが『真ん中』のことは書物に記されていなかった。ただ、願いが叶うという『実』については、ほんの少し」
「あったのか?」
子供は身にまとった白い布を蹴飛ばすようにはしゃいだ。
「暴れるな。落とすぞ」
「あった、のではないが、そういう言い伝えの『木』があるという記述はあった」
「どこに?」
「それはわからない」
サザナの答えにフッタはがっかりする。
「そのうちにみつかるかもしれないのだから、そう気を落とすな」
エンが慰めると顔を上げた。
「だって、すぐがいいんだ」
「なぜ?」
ざあああっと海から風がわたる。
「とにかくこれで一度引き上げるぞ」
風がきらいなエンがすぐに反転した。




