73/217
中立だが味方にはなる
やさしいエンの声を聞いたら急に理解できた。
ここだっておれがいちゃだめなんだ。いきなり入り込んだのはおれのほう。
自分が馬鹿みたいに思えた。何をこんなに怒っているんだろう。
「なあ、ここはヒトとテングの中間なんだろ?あんた両方のどっちにもつかない中立なんじゃあないのかよ?」
金色の目はじっと動かない。ろうそくがじじ、と鳴いた。
「それは、お前の勝手な思い込みだ」
カエルはどこも動かさずに言う。
「確かにおれはどっちの味方でもない。だがな、《誰か》の味方になるのは、おれの勝手だろう。おれはエンとサザナ、ワッカとフッタは気に入っている。だから、その中の誰といつどこで会おうとも、おれの勝手だろう?」
「おい、カエル」
たしなめるようにエンがそちらに移動する。
「フッタ、いったいどうした?さっきワッカがどうだとか言いかけたが。何をそんなに怒っているんだ?」
白い翼が暗い中でも白く浮かび、初めてここに来たときを思い出す。
今はそんなこと、どうでもいいのに。




