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転がり落ちる
「・・・わかった。おれから、謝るよ。 ・・・今度」
そんな『今度』はいつなんだろう。
「今日はもう帰る」
今日はもう逃げたい。
時間をかけて立ち上がったら、服からそれが転がり出て、落ちた。
「あ」
ああ、そうだ。思い出した。
沼から戻ったときだ。
『ウッタのばかあ!』
うまくしゃべれないワッカはたしかに怒っていて
『しとりで行っちゃあだめ!』
おれはこの革袋を持って、サーナに早くあれを渡したくて
カエルがくれた革袋から白い羽を差し出したのに
サーナは全然喜んでくれずに悲しそうに首を振り
でも、さっきまで怒っていたワッカがその白い羽に手をだしてきて
『わあ・・・きれい』
『ほんとにそう思うか?』
それでおれは
奴がわかってくれたことがすごくうれしくて・・・




