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※※※ ジリは言う
「それは、・・・ジリが言ったのか?仕方なく育てたと?よく考えてみろ」
細長い指が組まれる。
「 仕方なくとは言わないけど、わかるよ・・・。 この前の《感謝際》のときにだって、ジリはカミサンと子供を一度になくしてるからちょうど良かったってみんな言ってたし、長老はおれのこと、『自分の子供の生まれ変わりだと思ってこの先も大切にしろ』って。 そういうこと言われるたびに、ジリは『こいつはおれの子の生まれ変わりなんかじゃない』って言い返すし、いつも『別におれはさみしくなんかないから、お前がいついなくなっても平気だ』っておれに言うよ」
そのときを思い出した子供は少し小さな声になり、いっかい黙る。
「『力』がないのもわかってたから別に驚かないって。お前と《一緒に》狩をしようなんて思っていないからいいって」
ジリの狩の腕はたいしたもので、それは皆が知っている。そして狩は子供が大きくなれば、たいてい《親子》でするものだ。




