※※※ 願いは
「海へゆくつもりだったらしい」
白いものを持ちカエルはすぐに戻って来た。
エンが机の端に腰掛け、翼を少し広げて座る場所を調整している。
あ、羽もらわなきゃ。
「海?何をしに?」
「海の真ん中に願いを叶える実があるんだ」
そんなことも知らないのかと言いたそうな口ぶりでフッタはカエルを見た。
「ほう、それを採りに?何を叶えるんだ?」
白い布をサザナに渡し机に戻ると、カエルは置いてあった眼鏡をかけた。
その指は数もカタチもヒトと違ってフッタは見入ってしまう。
「『力』がおれにもつくように」
目の前のカエルに言えば叶うかのように力強くはっきりと言う。
「お前、 ―― まだ、ないのか?」
「うん。もう、みんなでてる。おれだけなんだよ。でも、ジリはたぶんおれには『力』は無いだろうって。 おれ、拾われたんだ。ジリに。海との近くに置いてあって、魚に食べられちゃうとかわいそうだから連れて帰ったんだけど、誰の子でもないって。ここにいるヒトの子供じゃあないんだ。 長老に確認してそれがわかったから、ジリは仕方なくおれを育てることになっちゃったんだよ」




