きれいな石
つまらなそうな態度をつくり椅子に乱暴に腰掛けた。
「なんだよ?」
それでもしばらく動かなかったジリの手がようやくという感じでもぞりと動き、服の中からそれを取り出した。
「わ」
ごつい手から出たのは今まで見たことも無い、それはそれはきれいな石だった。
「すっげえ、きれいだな」
触っていいものかどうかまよって、おれの手はテーブルに落ちる。
きれいな緑色だ。森とも空とも水ともちがう、初めて見るアオだった。
「あれ?」
よく見ると、妙につるんとしたその石には穴があいている。
思わず伸ばした手に取ると、意外に軽く、当たったランプの光が星になって中にある。
「すげえ。どうしたんだよ、これ」
その辺に落ちている石じゃあない。どちらかというと川の方だ。
「・・・今日の狩だ」
ジリは、石がまだそこに載っているように、自分の手のひらを見ている。
「今日って、あれ?海じゃなかったのか?」
海に?貝じゃあないよな?手にしたそれをもう一度よく見るが、どう見ても貝ではない。
角がないから川にある石に似ているな。でも落ちていてもこの大きさじゃおれには見つけられないだろう。
この手の平に納まるほど小さい。




