※※ 王子とヒトと 手の暖かさと
ここで終わりです。ありがとうございます
※ ※
「わ、ごめん」
いきなり黒い影とぶつかり相手が私を支えた。
王子を予想して見上げた顔は
「大丈夫か?って、あ」
王子ではなく、
「お前、エンだろ?」
私に笑いかけるのは翼の無い『ヒト』だった。
「な、何故わたしの名を?」
わたしの問いにそのヒトは笑った。
「おい、もう引き上げるぞ。わたしに会うとやっかいだ」
向こうからまた黒い影が現れ
「お、王子?」にしては、少し成長している?
だがその背には四つの黒い翼。
「サザナ、エンだぞ」
ヒトの言葉に王子がわたしを見た。
わたしはこのひとの冷たい目が苦手でいつもそらしてしまうのに、
「ああ、エンだな」
わたしの名を出すその顔に見入ってしまった。
「な、何故、王子がヒトといるのです?」
それをごまかすようにたずねると、驚いたことにヒトと顔を見合わせて、二人で笑った。
「そのうちわかる。お前はそのうち」
「おい、もう止めておけ。せっかく王に会った意味がない」王子も笑い、「今日見たことはお前の胸にしまっておいてくれ」
あの王子が、わたしに笑いかけた。
「さ、ゆくぞ」歩き出したのに、ヒトだけ急に振り返って戻ってくると、いきなりわたしの手を取った。
「 知ってほしいんだ。 ――― ヒトの手も、テングの手も暖かいことを 」
わたちたちにはできないほどの笑みをつくり、ヒトは去った。
わたしはこの頃考える。
あの、《時間の穴》を通って、王が話していた、ヒトとつながりがあった時をのぞいてみようかと。
この手がまだ、暖かさを覚えているうちに。
目をとめてくださったかた、おつきあいくださったかた、ありがとうございました!
またながくなってしまって申し訳ないです、、、。ずいぶんまえにかいて、もうこういうのはかけないとあらためておもいました。。。。




