ジリという父親
慌てて咳払いをすると
「す、すま、すまなかった。おれと、キリで、勝手にお前の人生を決めちまって、でも、おれたちは、その、サザナも、エンも、その」
「いいよ、もう」
気付いたらそう言ってた。怒鳴らずに。
ジリは驚いた顔で、口ごもる。
「ヤシ、・・いや、フッタ」
「おれさ、絶対あんたを《ぶっ飛ばして》から、ここを出て行くつもりだったんだ。 あんたはおれに冷たくて、うるさくて、おれと話すのが嫌みたいで・・・」
「は、話しを、お前と話すと、いつも、全部を話したくなっちまって・・・おれは」
「余計なことは言わないもんな。あんたがあんなにテングの所に行くなって言ったのはおれが大事な役割を担ってたからだろう?その前に、あまりにテング寄りになっちまって、そんであんなに」
「ちが、ちがう!違うんだ!」
聞いたこともない早口で否定した。
「フッタ・・・いや、サザナ達にも謝る」
ジリの赤くて情けない顔が上がる。
「 おれは、自分で、・・・帰ってきた子供と十四年も暮らせれば、後はいつ旅に出ても良いと、フッタにも自分にも言い聞かせてきた。 後はテングと共に生きてくれれば良いと、外を見てきたほうが良いと思って、そう、頼んだのに 」
サザナのほうを見た。
「 ―― 嫌だった。お前が、テングの所に、己から行こうとしているのが、おれには、たまらなく、嫌だったんだ。 お前はおれの子だ・・・。うるさくて、冷たかったかもしれん。お前に『力』がないのも納得していた。だが狩だけは、お前とはこの先も一緒に出来ないと思っていたから・・、それに、お前が一人で生きていく為にも、教えたかった。命をもらっている大切さを、おれ達は、ヒトは、ヒトだけでは生きていないのだと、教えたかった。 だから、あんなに、・・すまん。 おれは、嫌な親父で 」
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