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カエル シルス フッタ ノ ハナシ  作者: ぽすしち
別れ

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204/217

別れのあいさつを


 皆が集まるところへゆくとサーナが走ってきた。

「絶対にうちに来るんだよ」

 これからおれが四年戻ったときの事を言ってるんだ。うれしくて、『行かなかっただろ?』とは言わない。

「ヤシナのこと、頼むよ」

 あったかいその手を掴んだら、何かを言いかけたのにおれの顔を見てやめた。

 ヤシナはなんともいえない顔をしてワッカと並んでる。

 ぎゅっと手を掴んだサーナはずかずかとそこに連れて行くと、まとめて三人抱え「あたしの自慢の息子たちだよ」すごい勢いで泣き出した。

 ワッカもおれにしがみついてきて、そんなおれたちをヤシナが半分泣いたような顔で見ている。


「しっかりしてくれよ。あんたおれの代わりにこれからサーナとワッカを見なくちゃならないんだぜ」

 両側に二人を抱えたおれを、奴がまぶしそうに見て鼻をすすってから「そうだな」と答える。少し笑うと、「おれ、自分のこと少し見直したよ」 意外なことを言っておれの頭をなでた。


「フッタ」

 長老が進み出る。

「体に、気をつけるんだぞお」

 節くれだった手。ヨクニは信じていたことを通そうと、おれやジリやヒトの為に、やろうとしただけだ。

「ありがとう」

 握り返したら、目と鼻から水をあふれさせて下がっていった。正直な年寄りなんだ。


 そのヨクニの嗚咽の間からゆらりと出たのは


「ジリ・・」


 そのぼさぼさの髪と髭。

 目はずっと充血したままで、

「フッタ」

 出たのはひどく掠れた声だった。




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