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フッタは戻って
「 みんながここを出て行く時、おれも行くよ 」
努めて軽く言ってみる。
「フッタ」前に出たのはヤシナだった。
「わかってるよ。おれ、―― 戻るんだろう?」
むかいあったその顔はおれのはずなのに、見たこともないまじめな硬い顔で、息を吸い込んで止めた。
「 そうだ。元の時間にいけば『力』もでる。 そんで・・」ヤシナは顔をしかめた。「やっぱ、嫌だな。おれ、本当はこれ以上言いたくねえよ。思い出すから」
「ここは、あんたの場所だろ?ちゃんとそう言ってくれよ」
おれの言葉に顔を引き締め、息を吐き出して続けた。
「 十八になったら 」
ヤシナは一回ジリを見た。
「 ―― 今回のおれのように派手に登場しろ。あのときのジリを見ただろ?泣かせてやれ」
ジリがうつむく。
「あのな、・・・ちくしょう、言うぞ。 お前は、ここからサザナと一緒に時間を飛んで四年戻って、そこで、テングの巣で生活するんだ。ヒトに会ったらだめだ。わかったな?」




