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裁きとして
「そうしたいのだが、どうだ?ヒトの長よ?」
眠たそうにテングの王が聞く。
長老は座った姿勢を正す。
「そりゃあ・・・テングがヒトを許されるのでしたら」
「よし、では決まり、だ。古い『決まり』はもうおしまいだ。これからまた違う『道』をさがさねばなあ。カエル、お前そういうの得意だろう?」
王がぐっと伸びをするようにゆっくりと立ち上がって笑った。
両目を半分膜で覆ったカエルは「得意とはゆきませんが」王を振り返ってから、「やってみましょう」片手を上げるとさけんだ。
「裁きをくだす!『決まり』を破りしヒトどもは新たな陸で道をさがし、ジリの『罪』として取り上げられしフッタは ―― 」
いきなりそこでやめ、奴がゆっくりとこちらに来た。
「 ―― 覚悟は、出来ているか?フッタ?」
いつものようにおれに『確認』した。
「ああ。いいよ」
カエルは王を振り向いた。嫌そうな顔で腕を組んだ王が、ため息と共に告げた。
「 ―― フッタは、・・・違うトコロにゆく」
やっぱり。
ヒトのかたまりから、なんともいえない声と息がもれた。




