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カエル シルス フッタ ノ ハナシ  作者: ぽすしち
※※※

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18/217

※※※ どこが真ん中



  ※    ※    ※




 また悲しくなって涙が出てきた。

 森の中は周りを気にせずに泣ける。


 なんでジリはあんなこと言うんだろう?いつでもいなくなっていいって、おれはジリの本当の子供じゃないから、いらないってことかな?

 『力』がないのはおれのせいじゃぁないよ。みんながあったら、おれにもなくちゃいけないの?

 ないっていうのは、悪いこと?


 鼻汁といっしょに飲み込んだ硬い干し肉は、いつもよりおいしくなくて、すぐに袋にしまった。

 もう疲れすぎていて怖くはない。


 それに、さっきすごくきれいなものを拾って楽しい気持ちになっていた。

 きれいな羽。


 帰ったら見せてあげるんだ。いや、あげてもいいな。サーナになら。

 相手の喜ぶ顔を思い浮かべながら顔をぬぐい、歩きはじめた。足取りは前よりも軽い。そして突然目の前に広がった水。

 


 見晴台から見えたのよりも緑色で、なんだか少し変な匂いがする。思っていたのと違うけど、でも確かに向こう岸は見えない。

 白くかすんで。

 気づいたら周りがすべて白くかすんでいた。 


 これじゃあどこが『真ん中』なのか、わからない。

 でもとにかく、水と陸の境目をずっと歩いて、どこかにないか見てみよう。


 ずうっとまわって歩いていくと、水に大きく根を張り出した木が生え始めていたから、その根の上を伝って行ってみることにした。

 でこぼこに絡み合った根には、緑色のコケが生えていて、何度か滑りそうになって、手を突きながら進むことにした。それでも袋は放さない。

    


 ぼこん



 ふいに見たその水面に、いきなり泡が出た。

 止まってしばらくそこを見つめるが、それ以上何もでない。


「・・・へーき、へーき」

 戻ろうかと振り返った岸は、《白》に溶け込んでしまって、もう、どのくらい離れたのかもわからない。


 先に進むしかない。

「へーきだ」



  ぼこん



「へーきだよ」




    ぼこん





  ※     ※     ※






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