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教えてもらった
「おれはいいんじゃねえかって言ったんだけどなあ、言うことを聞かないんだ」
テングの王が顎をなでた。
「フッタ、すまん。でも・・・『決まり』は決まりだ」
横からジリの聞いたこともない小さな声が聞こえた。
「 おれはキリと出会って、教えてもらった。キリはカエルを尊敬し文字を教わって書物を全て読み、テングの巣にも書物を読みに行っていた。おれはエンとサザナに助けられ、それからずっと友達だった。・・・ヒトは皆、理由もわからずにテングを嫌い、確かめもせずにテングがヒトの陸にやってきたと言った。――― ここにささった船は、大昔にヒトが『力』でここまで動かし、山をよけられずに突っ込んだことも誰も知らなかった。・・・そのときにテングの王が翼をなくしてしまったことも」
ジリが王を見た。
王は肩をすくめた。




