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やっぱりワッカは
ヤシナが何を言ってるのかわからない。
長老もどう言えばいいのか迷っていたとき、ワッカがあっと叫んだ。
「ヤシナって、フッタなんだね?」
え?
長老もヒトもただ口をあけ、笑ったのは王とヤシナだけだった。
「な?やっぱワッカはすげえだろ?それに、サーナに会ったらぜったいばれると思ってさ、みんなで集まったときに顔を隠してたんだ。 ―― そうだよ。 おれは、昔で、今は《ヤシナ》だ」
「え?お前、おれ?って、なんだよ?」
抱えられたまま見上げたヤシナはにっと笑い、服の袖をいきなり破いて、「ま、こんぐらいの痕しか残んねーよ。その傷は」肩のそれを見せた。
「あ」
そうだ。おれの部屋で寝転がったヤシナにあのとき『何か』言いたかったのは・・・・、
「あの敷物!カエルの家の長椅子にあった毛織物とおなじ・・・」
「あれはおれのだよ。この前忘れちまってさ」
笑って言うと急に顔を引き締め、きちんと背筋を伸ばした。
「 みんな、ながいことだましてて、ごめん! 」
呆けたようにおれ達を見るヒトに謝った。
「すまなかった・・・」
続けたのはジリの声だ。
おれは二人を見比べる。




