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それはダメ
「ヒトの長よ、他に何か言うことはないか?」
ヒトの思い違いを改め、思い上がりを省みさせたのはきっとこいつで、そのカエルは、まだヨクニに何かを言わせようとしている。
「ああ、その、―― ジリと、フッタの罪について、・・・今一度、考え直していただけないかと思っております」
長老が改めて頭を下げた。
「そりゃあ、ダメ」
いきなり答えたのはヤシナだった。
驚いたヨクニが指をさした。
「何言ってる、そうすれば、おまえだってこんなに永くジリと離れることもなくなるだろうが」
「いや、おれ、そんなに離れてないからさ」
ヤシナはヒト達皆を見回すように笑いかけると、また右と左におれとジリを抱え、
「ほら、一緒にいるだろ?」
と笑った。




