やっと謝る
巣に降り立つと、エンに良く似た、でも違う顔の白いテングがたくさん出迎えて、なぜだかおれは皆に抱きしめられた。
「や、やめてくれよ。」
それでも奴らは笑っていてやめてはくれない。
皆が、かわいいなあ、ヤシナよ、と後ろにいる奴に同意を求める。
「うるせえな。嫌がってるだろ?」
なぜか奴が照れたように赤くなる。
降り立ったのは中腹の穴で、暗く細い道をずっと進んでゆくと、薄い光が降り注ぎ、赤い色があふれる水辺に出た。
山の中に水?しかもその赤は・・・
「・・よろこびの花・・だよなぁ・・」
水辺にはさらにたくさんの白いテングがいて一斉にこっちを見た。
「皆フッタを歓迎している」
後ろに立ったサザナがささやくような声でいう。
「違うよ。ヤシナだろ?なあ、・・・みんなは?」
見上げるとはるか上のほうには穴が開き、青い空と光があった。
「無事だ。皆初めて飛んだせいか、おとなしく待っているようだな」
「そっか。あのさ、」
突然立ち止まったおれにヤシナが「ほれ、ちゃんと言えよ」肩を叩く。
「 うるせえな。 サザナ、あのさ、ごめんな。エンのこととか、・・・おれが、悪いんだ・・・。それに、ヒトを代表して謝るよ。ほんと、ごめん。・・・エンは、どうしてる?」
ここまでサザナの顔を見ないようにしていたが、やっとその顔を見上げる。




