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※※※ 気になること
目をとめてくださるかた、ありがとうございます!三分の二は終わっております。。。
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「もらいに来たぞ。赤ん坊を」
そのジリは初めはひどく驚いた顔をしていたが、ああ、と息を漏らすと
「 そうか。さっき会ったばかりだが、お前は《何年か後》のサザナだな。 そうか。頼んだのはおれたちだものな」
うなずくと海のほうを指差した。
「サザナ、連れてゆく前に、海を、ここからの景色をみせてやってくれるか?」
「赤ん坊なのに目が見えるのか?」
「いや、ただ、そうしたいんだ」
ジリは珍しく照れているようだ。
「わかった。ではそれを見てからゆこう」
ジリがなぜかわたしをじっと見つめ、
「 サザナよ、なにか、 お前ではないみたいなサザナだな」と少し上目で言う。
「そうか?わたしは・・・」
そのとき赤ん坊の泣き声がここまで響いてきた。
ジリがそちらを見てわたしに笑いかけた。
「あのな、サザナよ、少し気になることがある。キリも心配しているんだがなあ」
言いにくそうに髭をかいた。
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