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押されてとぶ
森の木がざわめいている。
きちきちばきっちちちぼきっざざざ
「ヤシナ!これを!」
サザナの声と一緒に落ちてきたのは見たこともない鈍く輝く弓で、受け取ったヤシナは火をつけた槍をすぐにつがえた。
あの槍が ―― 飛ぶのか?
燃える槍の底部分を銀色の弦に何度かあて直しながら、ひきしぼる。
ぎっと小さく弓が鳴き、上へ向けられた。
「五本目の木の後ろだ!」
サザナが叫ぶ。
「 いっ 」
けえええええええええええええぇぇえええっっ !!
ヤシナの『声』に押されて槍が飛んだ。
「おい!早く集まって手をつなげ!」
口を開けて見ていた男達にジリが叫んだ時、ぼばんっという音がして世界が揺れた。
森で何かが飛び散り、どん、と向こうにそれが落ちた。
当たったんだ・・・・。




