因と果の罪と罰
サザナはおれを見たが、その顔はいつもと違う。
「そうか。ならばフッタ、われらと共に参れ。直に王に裁かれるのはこのヒトのみとしよう」
「待たんか、テング!おまえらはまた、このジリから子供を奪うというのか!?」
長老はおれの腕をつかんで怒鳴った。
側にいるジリは自分の足元を見つめている。
サザナが一瞬微笑むように口をひらいた。
「・・・そうか。まだ、矢を放ったその罪に値する《罰》を言い渡していなかったな。 よいかヒトよ、フッタが負うのは《因》の罪であり《果》の罪が消えるわけもない。わたしは《果》の罪に値する罰を王に言い付かってきた」
腕を組み腰の翼を開くとジリを斜めに見た。
「貴様の、十八年前に生まれた子供をもらおう」
「な・・・何?ジリの子供を・・え?」
サザナはいま、なんていった?
「・・・ばかな・・・」
長老がよろけて後ろに腰を着いた。支えたヒトたちがざわつく。
無意識にカエルに答えを探した。
サザナの横に立つカエルは、じろりと目玉だけを動かした。
「教えただろ? エンとサザナは『好きなときに好きなところに出られる』と。―― ヒトがテングを《恐れた》理由のひとつだ。 こいつらは、好きな『時間』を『選んで』そこに行ける」
おれは必死で考えた。
「じゃあ、・・・ジリの生まれたばかりの子供は・・・」
「この罰で連れてゆかれる。 サザナが十八年前にゆき、 これからな 」




