居場所はどう決まる?
「 そうだよ。あんたは誰とも仲間にはならないって思ってたから楽だったんだ。あんたがおれを放っておいて平気なように、おれだってあんたの仲間にはならない。ここはそういう事を考えなくっていい場所だった。 ああ、でも一回ここをワッカに『取られる』んじゃないかって思ったことがあるな。あいつと話すの、あんた好きだったろ?」
だから一緒になんか行きたくなかった。
うっとうしいんじゃなくて、怖かったんだ。ワッカのことが。
始めから負けてたから。
「ああ、ワッカの話はおもしろい。あいつはお前といかに楽しく遊んでいるかをいつも報告していた。お前と一緒に何を『大発見』したかを、な。フッタちょっとどいてくれ」
椅子からおれをどかすと腰掛けの板をはずしはじめた。
おれと何をしたか?そんなくだらない話
「あいつはな、自分とフッタがいかに仲が良いかを、おれに示したかったんだ」
はずした板を立て掛けてカエルが俺を見る。
「おれにお前を『取られる』とでも思ったんだろう」
おれを「取られる?」
「ヒトはおもしろいことを考えるな。『取った』り『負けた』りとそんなことで自分の居場所が決まるのか?それとも子供だから気になるのか?」
ちらりと見た目玉に下から膜が上がった。
「 ―― お前はヒトだ。今までも、この先も。それが真実だ。ジリの元で庇護され、サーナの腕の中で育まれ、ワッカに思いやられ、テングに支えられ、おれに導かれてここにいるお前は、そこにいればいいだろう?今いる場所がお前の場所だ。そこが辛くて苦しくとも逃げるな。考えろ。何故そこが辛く苦しいのかを。逃げるのは簡単だ。 だがおれは、お前に逃げてなどほしくはない」
『ばっさりと捨ててな』




