入れるところ
もうしわけありません。また、百こえます。
「・・・サーナはワッカのとうちゃんのこと、おれたちには病気で死んだって言ってた」
「子供に説明するにはつらい事実だ」深くうなずいた。
『それっきり!』
置いて、残された。
「ジリの子供は、・・・どうなったんだ?」
おれに代わりは務まらない。
布を器用に巻きつける手が止まる。
「知りたいか?」
「知りたいよ。エンがどうなったかも」
「 ―― 巣に、行くのか?」
「行きたいけど、・・・わっかんねえよ。どうすりゃいいのか。長老はこれでヒトとテングの戦いが始まったって言った。だとしたら、おれのせいだ。テングのところに行って謝りたいし、エンに会って謝りたいけど、でも、あいつらのところに行ったらジリは、おれがあいつらと旅立つとまた勘違いするかも。長老はこの先ジリから離れるなって念を押して行った。あれは、この先もずっとヒトの中にいろっていうことだ。でも、・・おれには無理だよ」
「お前はヒトだろうが。ヒトの中にいて何か不服か?」
手が動き出し、白い布が肩に巻き付きしゅるりと鳴る。
「・・・無理だよ。おれはさ、どこに入ればいいのか、どこに入れるのか全然わかんねえし、・・・翼がないからテングにはなれねぇ、『力』がないからヒトにも入れない。サーナとワッカは同じ目を持ってるし、ジリにはおれが代わりになれない子供がいる。――― だから入れる所なんてねえよ・・・」
「ふん、それでここがお気に入りだった訳か」
ぎゅっと布が結わかれた。




