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47.

「で、あのピアスに何を仕込んだ?」

「それはーー」


オレが「絶交する」と言ったら、イチゴくんはアッサリ自供した。


あのピアスに付いていた石は一応魔法石だったらしい。

それに気づいたイチゴくんは追跡魔法や通信魔法を掛けてから、翌日オレの耳に付けた。

オレが誘拐されてからはその石を頼りにオレを探したが、石の純度が低さのせいとアウルが追跡を撒くためにアチコチに移動したことで、オレの居るところが特定できなかったらしい。

でもあの時、オレがイチゴくんの名を呼んだことで繋がった細い糸に魔力を注いで正確な位置を特定し駆けつけることができた。

その代償でピアスは粉々に砕けてしまったそうだ。


よく見るとイチゴくんの右耳のピアスもなくなっていた。


「……で、盗み聞きしてたのか?」

「いえ、通信も不安定で聞き取ることは出来ませんでした……ぁ……」

「ほおおう、盗み聞きしようとしたんだぁ」


慌てて口を塞いでも言った後じゃあ意味ねーから。

安心したからか口緩々だし、どこまでも抜けてる。

とりあえず、アウルとの会話や悔し泣きしてしまったことを聞かれていなくてホッとした。

アウルーー


「なあ、イチゴくん。やっぱオレ、アウルと会って話がしたい。ダメ、かな?」


必殺、上目遣いをしてみると「うっ」と言葉を詰まらせる。

家族には効かないこの手段、イチゴくんには効果的面のようだ。


「だ、ダメです。あの男はこの国の賓客でもある歩夢先輩を誘拐して危険に晒したんです。現行犯で打首にしてもいいくらいなんです」

「でも、生かしたのはオレのためだろ?」


イチゴくんは気づいたはずだ。

オレを誘拐したアウルがオレを守るために戦っていたことを。

その場で打首したらオレがショックを受けることも。

だから、連行したんだと思う。


「少し……考える時間をください」

「……うん、わかった」


今はイチゴくんの言葉に従うことにした。



❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎


「アユくーん。無事でよかったぁー」

「ヴッ、き、キラピカくん」


オレの腹に突進してくんのやめて……。

腹の痛みを我慢して、キラピカくんの熱い抱擁を受け止める。


「オオキミくん?」


半径1メートル以内に歩み寄らないオオキミくんに声を掛けると、突然頭を下げた。


「すまない。俺たち……いや、俺がもっと早くあの場所に行っていればアユムが連れ去られることはなかった……」

「へっ、なんで?」

「なんでってっ……」

「だって、誘拐されたのはオレの不注意だもん」


オオキミくんはオレが誘拐されたことに自分の責任と感じていたようだけど、オレはオオキミくんの来るのが遅かったせいだとは思ってない。

もちろん、イチゴくんがオレを1人にしたことも。


「一番悪いのはオレの誘拐を企てた奴だよ。……それにさ、オレとしてはキラピカくんみたいに、オレが無事に戻ってきたことをオオキミくんにも喜んで欲しいんだけどなぁ~、なんて」


オレの言葉にオオキミくんは数秒目をまん丸にしてポカンとしていたが、フッと笑った。


「そうだな。きっとアユムは、魔法石を採るのに夢中で誘拐犯に気付くのが遅れたんだろ?」

「ウッッ。痛いとこを……」


オレの反応に呆れた顔をする。


「ククッ……でも、無事で本当に良かった」

「ああ。ありがとう」


オオキミくんはオレに嬉しそうな笑顔を向けたから、オレも笑顔を返した。


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